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NOLTYスコラ 探究プログラムの導入事例

NOLTYスコラ 探究プログラム

導入校の事例をご紹介します。

「探究」が目指すべきは、生徒の興味・関心を喚起・増幅し、次のアクションに繋げること
取材日 : 2022.07.22
  • 中学校
  • 高等学校
東京都市大学等々力中学校・高等学校 様 インタビュー第3回

「探究」が目指すべきは、生徒の興味・関心を喚起・増幅し、次のアクションに繋げること

「探究」と「SDGs」と「教育旅行」。これらをバラバラに進めてしまいそうですが、実は掛け算で行うことで効果を発揮させることができます。東京都市大学等々力中学校・高等学校では、「総合的な探究の時間」において、同校独自の教育プログラムに加えて、NOLTYスコラ 探究プログラム『SDGs・教育旅行編』を導入いただいております。全3回にわたる本コラムの第3回では、同校のNOLTYスコラ 探究プログラム導入後に生じた生徒・教員の変化。「探究」の評価の方法。そしてコロナ禍という制約の下で行われた「探究」への振り返りについて、学年部長の落合真佐美先生にお話をお伺いしました。

東京都市大学等々力中学校・高等学校 インタビュー第1回はこちら

東京都市大学等々力中学校・高等学校 インタビュー第2回はこちら

都道府県 東京都
学校概要 私立/中学校・高等学校

落合 真佐美 先生へインタビュー

「総合的な探究の時間」を通して、生徒・教員の変化はありましたか。

当校では中学1年生から高校2年生までの間、読書活動推進の一環として『読書ノート』を作成しており、生徒は年間の読書活動を記録していますが、前述の修学旅行の後に、記述に変化が見られました。
「留学生にインタビューをしたときの返答内容について、深く調べたいと思い、この本を選んだ」など、探究の経験が次の行動に繋がり、自分の意志で本を手に取る傾向が増えていたのです。
もし、生徒が本を読んでいたとしても『読書ノート』のような“報告の場”がなければ、私たち教員はそうした変化を知らずにいたかもしれません。
生徒の興味・関心が喚起・増幅され、次のアクションに繋がることが、「探究」の目指すところなので、こうした変化は大変嬉しく思います。教員が「本を読みなさい」「次はこれを勉強しなさい」というよりも、よほど効果的です。

▲学校独自の読書ノート、入力フォーマット(各学期初め)
▲修学旅行後のある生徒の読書ノート

また、「教員自身がSDGsを学ぶ」という面においても、探究は良い機会となりました。
現在は小論文を課す大学が増え、テーマも多岐にわたっているため、国語科の教員だけでは対応できなくなっていることが現実です。
そのため、専門分野に関する記述を正しく書けているか、他教科の教員が添削する機会は以前よりも増えています。
小論文以外でも、生徒へ指導する際に、教員はこれまで以上に担当教科以外の知識も必要となるでしょう。SDGsは教員自身が「SDGsをちょっと調べてみよう」というきっかけづくりになりました。

「探究」の評価の部分はどのようにされましたか?

当校では、「探究」の時間に取り組んだことを生徒に自己評価をさせています。評価方法は、アンケートによる振り返りと、連携させたポートフォリオです。

自らの取り組みを5段階または10段階で評価し、その根拠を書かせることが多いですね。

▲アンケートによる振り返り

成績表には、所見(自由記述)を書いています。学年末に1回、年間で生徒たちが取り組んだ項目に対して、「どのように取り組んでいたか」について記載しています。教員は生徒の振り返りを参考にして「頑張って取り組んだこと」を強調して評価を付けています。

最後に、コロナ渦での「探究」を振り返って、いかがでしたか。

コロナ禍でなければ、もう少しグループワークの時間を増やしたかったというのが正直なところです。 やはり、生徒同士が話し合い、問題を見付けて、問題に対して答えはどこにあるのかを探し、それをまとめて、最後は発表するという、本来の「探究」の流れができるのが理想だと考えています。

当時は、アクティブラーニングを実施する際にも、「15分以内」と制限を設けていました。本来であれば、授業1コマの時間をフルで使い、生徒同士のディスカッションを行いたいところでしたが、結果的に、教員から生徒へ一方向で指導するプログラムになってしまい、ある種の “もどかしさ”や“心残り”はあります。しかし、大事な生徒の安全には代えられません。

収束の見えないコロナ禍という制約の中で、いかに生徒に対して本来の「探究」の近しい学びを提供できるか。それが、我々教員に課された使命であると強く認識しています。

多くの制約がある中でも、心折れることなく「探究」を実践され、「探究」×「SDGs」×「教育旅行」の3つの掛け算で質の高い教育を行われている落合先生のお話には胸を打たれました。本日はありがとうございました。

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