
高校時代にスコラ手帳を活用し、手帳甲子園地方大会にも出場、現在母校で教鞭をとる原田先生。先生の立場として日々生徒と向き合われる中で、「高校時代にスコラ手帳に記録していて良かった」と語る先生に、どのようにスコラ手帳を使っていたか、そしてその経験が教員となった今、どのように役立っているのか、お話を伺いました。

教諭 原田 慧也 先生
スコラ手帳使用歴:高校2年生~3年生
手帳甲子園 地方大会 出場
スコラ手帳はいつから使っていましたか?
スコラ手帳を使い始めたのは、高校2年生からです。1年生のときは、1日の流れやまとめなどを記録する学校独自のプリントがあり、バインダーに挟んで記録していました。バラバラの紙に記録していたものが、高校2年生の時「スコラ手帳」という一冊の手帳になったことで、より熱心に取り組むようになりました。元々、中学校時代から記録をつけたり時間管理をしたりするのが好きで、サッカーをしていたこともあり、そういったことが得意でした。
どのようにスコラ手帳を使っていましたか?
スコラ手帳は主に部活動のサッカーと勉強の両立を効率的に進めるために活用していました。一日の時間は限られているため、特に勉強においては徹底的に無駄をなくすことを意識し、各教科で何を、どの単元まで学習したかを細かくスコラ手帳に記録していました。 日々の生活面では、起床時間と就寝時間を毎日必ず記録しました。 特に工夫したのは、活動時間を色分けして記録することです。起床時間、就寝時間、勉強時間、部活動時間の主要な4つの時間を異なる色で塗り分けることで、1週間を通して自分がどれくらい各活動に時間を費やしたかをデータ化し、常に時間の使い方を意識していました。


▲実際のスコラ手帳
手帳甲子園に出場した感想を教えてください。
手帳甲子園への出場は、私にとって手帳活用の転機となりました。当初は「誰かに見せるため」や「手帳甲子園に出たい」という意識からきれいにまとめようとしていましたが、他の参加者の手帳から刺激を受けつつも、手帳を見せるために書くことが目的ではないと気づかされました。手帳甲子園に出場したことで、なぜ手帳を使っているのかという自分自身の目的が明確になり、自分のために、つまり勉強とサッカーの両立を効率的に進めるために書く、という意識へと変化していきました。
スコラ手帳を活用することで最終的に目的は達成できましたか?
志望大学に合格できたことは大きな成果でした。一方で、サッカーでは全国大会に出場できなかったことが唯一心残りです。しかし、全体としてみれば、手帳を最大限活用したことで、多くの面でうまくいったと感じています。
手帳の使い方も、色使いの工夫を凝らしたり、試行錯誤を重ねたりしながら、徐々に自分に合った形へと変化させていきました。最終的には、試験の際に親からもらった手紙を貼るなど、私にとってとても大切な一冊となりました。

▲ご両親からもらったメッセージを貼り付けた紙面
手帳を書くモチベーションはどのように維持していたのでしょうか?
毎朝、学校に登校してから朝練と勉強をしていました。朝の勉強を始める前と、夜寝る前に必ずスコラ手帳を開いて記入しました。特に高校3年生になると、スコラ手帳がなければ勉強を始められない、あるいは気持ちよく眠れない、と感じるほどになっていました。スコラ手帳を書くことは、重要なルーティンの一部となっていたので、特別なモチベーションを必要とせず、当たり前に書いていましたね。
また全教科で100点を目指していたので、テスト範囲を書き、何曜日に何をやるかといった具体的な学習計画まで細かく手帳に書き込んでいました。 頭の中だけで全ての情報を記憶しようとすると、どうしても覚えきれなかったり、曖昧な記憶で終わってしまったりするので、手帳に全てを書き出すことで、自分の「もう一つの脳」のように活用していました。
デジタルではなく敢えて紙の手帳に書き込む意義は何だと思いますか?
紙の手帳の利点は、やはり一覧性の高さにあります。スマートフォンのように画面をスクロールしたり、拡大・縮小したりする手間がなく、一目で全体を把握できます。また、ペンで色分けがしやすく、自由度が高い点も魅力だと思います。
スコラ手帳を通して先生との交流はありましたか?
担任でありサッカー部顧問でもあった先生に毎週スコラ手帳を見てもらい、コメントをいただいていました。3年間同じ先生だったので、勉強のことも部活動のこともたくさんのコメントをもらいました。
スコラ手帳はスケジュール管理だけでなく、メンタル面や何を思っているかを書く、日記的な感じでも使っていました。どういうことを頑張ったか、何を意識したかという振り返りを、1日ごとに書き、最終的には1週間を振り返った総括の日記みたいなものも書いていました。先生に見せようと思って書いていたわけではなかったので、ありのままを書いていたのですが、メンタル的に落ち込んでいるときなどは、そのコメントを見て個別に話しかけてもらったり、相談に乗ってもらったりすることもありました。

▲先生からのコメント
現在は母校で教鞭をとられています。先生ご自身の経験や今の立場から見て、中高生が手帳を使う意義は何だと考えますか?
中高生のうちに手帳を使って良かったことは、まずスケジュールや時間管理ができるようになったことです。そしてもう一つは、自分自身を深く知ることができた点です。
手帳にその日楽しかったことや苦手だったことなどを書くことで、自分がどういう人間なのかを本当に理解できました。例えば、何時間寝たら元気に勉強できるか、自分の生活リズムやメンタル的な側面も手帳を通じて把握できました。手帳に日々の睡眠時間とその日のコンディションを記録することで、自分の特性や傾向を分析ができたのは、非常に良かった点です。自分を知っていく大切な時期である中高生にとって、手帳はそうした自己分析のツールとなり、大きな助けとなると思います。
今の生徒たちにはどのような指導をしていますか?
今担当している生徒たちの多くは、書くことに苦手意識を持っており、手帳を使う必要性も感じていないため継続が難しいという課題があります。
そのため、現状の指導としては、手帳をうまく活用するといった高度な段階ではなく、まずは書くこと自体の抵抗感をなくすために「一言でもいいから書いてみよう」と促しています。具体的には、次の日の課題や、日記・メモ欄に、本当に一言でいいから思ったことや感じたことを書いてみるよう指導し、まずは毎日手帳を見てもらうことを目標としています。書くことへの抵抗感をなくし、習慣化させることが最初のスタート地点です。
毎週一回、手帳を見ていますが、書くことが好きでコメントすると喜んでくれる生徒もいます。手帳を通して、生徒の週末の様子や、うまくいっていること、悩み事などを察知することもあり、生徒理解に役立っています。
手帳を書く必要性を感じなかったり、面倒だと思ったりする生徒は多いともいます。そのような生徒にアドバイスするならどんな言葉をかけてあげたいですか?
時間というものは誰にとっても平等にあり、その時間を無駄にしてほしくないという思いがあります。自分の時間を記録することは大切です。また、手帳を継続するには「目的」が必要です。例えば、私自身は勉強と部活の両立という目的があったからこそ手帳を使い続けることができましたし、生徒も目的がないと続けるのは難しいでしょう。 ただ先生に言われたから書くだけでは続かないと考えています。最初は「先生に見せるため」といった動機でも全く問題ありません。色を使ったり、日記として書いたり、文房具好きなら付箋やシールを使ったりして、少しでも楽しく手帳を使ってみることから始めるのが良いと思います。
今から高校時代を振り返ってスコラ手帳を書いていてよかったと感じることはありますか?
教員として働いている今振り返ると、高校生の時に手帳を書いていて本当に良かったと感じています。高校時代の大切な思い出がスコラ手帳に詰まっているからです。
昨年教員になって、忙しかったり、何か悶々としていたりする時でも、このスコラ手帳を見たら、高校3年のときに比べればマシだなと感じます。当時は本当に大学に合格しないといけないという思いがあって、必死で頑張っていたので、それに比べれば今は何ともないなと自分を奮い立たせています。メンタル的な部分でもよく見返しています。もう高校時代に戻ることはないですからね。
そして、スコラ手帳には先生にもらった言葉を、付箋やメモで全て挟んでいて、それが今に活きています。例えば落ち込んでいた時、先生から「鋼のメンタル」という言葉をもらいました。叩いて壊しながら強いものを作っていくという意味です。そんないろんなことを手帳に書いていました。その言葉をくれた先生も、今は同僚として、同じ高校で働いているので、「こういうときにこういうこと言ってくださいましたよね」という感じで思い出話として、よく話をします。
また、例えばサッカーをやっていて、勉強で国立大学に行きたいという生徒がいれば、自分が同じ時期どんなことをしていて、どんな気持ちだったかなというのを振り返って、アドバイスをすることもあります。 自分が高校生のときにどういうことを感じたかを言葉で残していることが、教員として自分の中で一番の武器だと思っています。

▲表紙の文武一道という言葉も恩師から貰った言葉: 文武両道だとサッカーと勉強の2つを両立することになる、どっちかが上手くいかなかったらもう片方のせいにしてしまうけど、そうではなくサッカーも勉強も1つのものとして考えたらバランスよく進めていけるという意味
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