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探究指導コラム

NOLTYスコラ 探究プログラム

中学校・高校の「探究」に関する記事をまとめています。

2023.09.06

起業探究で総合型選抜

昨今、「年内入試」や「年越しない受験」といった言葉を耳にすることがあります。少しずつですが、「学校推薦型選抜」や「総合型選抜」での受験・入学が増えていると感じます。そんな総合型選抜について弊社のMyBiz編(起業探究)を通して生徒の志望理由を深めていく方法を紹介したいと思います。

目次

総合型選抜とは

既にご存じの方が多いと思いますが、総合型選抜は9月以降に出願ができ、学校長の推薦が必要のない入試です。最初に志望理由書などの出願書類を提出し、面接や小論文、プレゼンテーション、グループディスカッションなどを行うことが多い入試です。大学や学部が設定しているアドミッション・ポリシー(入学者の受入方針)に即した人材を選ぶことを目的とした、マッチング重視の入試方法です。

起業探究とは

一方で起業探究とは、昨今耳にすることが多くなったアントレプレナーシップに近い探究活動です。これは実際に起業することを目的にする場合もありますが、本コラムでは疑似起業体験を通して、会社や働き方を知り、高校生自身が「生き方」「働き方」に触れて、自身のキャリア観を醸成したり、言語化したりすることを目的とした探究活動と考えています。
弊社ではこのような探究をNOLTYスコラ 探究プログラムのMyBiz編としてリリースしています。

MyBiz編で身につくこと

MyBiz編は高校生自身が興味のあることから課題を設定し、起業探究に繋げていくプログラムです。その特長は①職種を体験する ②創業計画書をつり、長期展望を言語化するというところにあります。

特長① 職種を体験する

一般的な探究活動では企業からのお題をいただくことで業種に触れる機会はありますが、職種に触れる機会は意外と少ないです。しかし、社会人の就職や転職活動、あるいは異動などキャリアを考えるとき、職種を起点に考えることが多いです。何よりも会社は様々な職種の人材で構成されており、それによって成り立っています。また、職種によって働き方が変わることも多いため、実際の社会に触れるという意味で業種業界ではなく、職種に触れる機会は重要と言えます。
実際にこのMyBiz編を体験した中高生33名のほとんどが職種体験について面白さや気づきを得た回答をしています。特にマーケティングやブランディングに面白みを感じる生徒が多いようです
。  ※MyBiz編は2023年7月、8月に生徒向けの体験会を実施し、計33名の生徒に参加をいただきました。

特長 ②創業計画書をつり、長期展望を言語化する

MyBiz編の創業計画書が面白い点は、実際に融資を受けるために必要な創業計画書の内容に即していることに加えて、自身のアイデアの成長曲線や社会的なインパクトを考えて言語化する点にあります。通常の創業計画書は融資を受けることが目的のため、お金に関する記載が多いですが、MyBiz編はあくまでも起業が目的ではなく、起業体験を通して働くことを知り、志望理由を作ることが目的になりますので、自身のアイデアや考えが実際に誰の役に立ち、それがどのように発展・持続できるか、ワクワクしながら考えるための創業計画書になっている点です。

起業探究を教員が教えることができるのかと

ここまで起業探究について言及してきましたが、実際の授業で教員が教えることができるのかという疑問が残ったと思います。起業や職種など教えることについては全て動画にし、授業中に流す形になります。また、それ以外の部分についてはタブレットなどの端末を用意して、インターネット上で調べていく活動を行います。また、分からない部分については記入例が用意されているので、それを参考にしながら進めていきます。つまり、先生はファシリテートすることがメインの活動になり、そこまで負担が大きい内容の授業ではありません。
本コラムでは起業探究という体験が、生徒の志望理由を作ることにどのように関わり、それが総合型選抜やキャリア観の醸成に繋がっていくかをみてきました。総合型選抜は大学や学部によって重視する要素が変わるため、全てにおいて万能というわけではありません。しかし、キャリア教育という点においては職種体験やワクワクする未来を展望していくことで、様々な気づきや新しい疑問などが生まれ自身の「生き方」や「働き方」を掘り下げるきっかけになります。

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株式会社NOLTYプランナーズ