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探究指導コラム

NOLTYスコラ 探究プログラム

中学校・高校の「探究」に関する記事をまとめています。

2019.10.29

【総合的な探究の時間(授業)の課題を解決③】周囲の協力を得る

目次

探究活動における課題を3回に分けて考え方や対策を連載していきます。
第3回は『周囲の協力を得る』です。



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第1回:生徒は課題設定が苦手

第2回:探究授業の設計に時間が掛かる

第3回:周囲の協力を得る

第4回:評価方法が難しい

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結論:探究活動を『生徒の成長』『教科の学びに向かう力』を伸ばすという目的にすること



●探究活動は周囲の協力が必要

探究活動を行う中で難しいこととして周囲の先生から協力を得るという点が挙げられると思います。探究活動は窓口の先生一人で完結できるものではありません。必ず周囲に協力者が必要となります。
より多くの先生に協力してもらえるためには先生たちに向けた『目的』『教科との関連性』をきちんと提示することが必要となります。



●探究活動の目的

探究活動を実施する目的は2つあると考えています。

1つ目は『生徒の成長』に寄与できることです。探究活動が注目されている背景には社会変化が挙げられます。現在においても働き方、経済環境、労働人口減少、テクノロジー、環境問題など様々な変化や問題が絶え間なく起こっています。このように変わり続ける社会においても『自らの学びによって、自らの未来を切り開いていく』ことがこれまでと同等以上に必要になります。


2つ目は探究活動を行うことが教科と関連している、つまり『(生徒の)教科の学びに向かう力』をより強くすることが挙げられます。



●探究活動が『教科の学びに向かう力』を強くする

 探究活動とは、実社会・実生活と自己の関わりの中で問いを見いだし、課題を設定し、まとめ・表現するというものです。つまり探究活動は社会と密接に関わっており、学校と社会、学校の学びと社会でのその学びの活用を実感できる機会といえます。学校での学びが社会に繋がっていることを実感しづらい生徒たちにとって、探究活動はそれを実感できる絶好の機会と言えます。




●教科の視点で探究活動を振り返る

探究活動の振り返りの際、成果やプロセスに対して振り返ることが多くなると思いますが、それに加えて探究活動の経験を『各教科が持つ学びの価値』を通して振り返ることが重要になります。

私たちは各教科の学びが持つ価値が社会とどのように結びついているかを独自にまとめ、生徒へ提示します。そして教科で学んだことが探究活動でどのように生かされたか振り返りをしていただきます。これは探究活動での学習や気づきが、教科の学びと結びついていることを生徒に示し、実感させるための振り返りです。

補足パワーポイント(5枚):探究活動の振り返りの視点 ダウンロード(PC推奨)

●教科の学びに向かう力が強くなる

周囲の教員から探究に対しての協力を得るには、当事者がメリットをしっかりと感じられるような共通の目的を作ることが重要です。その1つは『生徒の成長』です。探究活動は各教科と同様に現在やこれからの社会変化を見通して必要とされる授業の1つです。これを各教科と連携をしながら行うことで相互に効果が波及するものになります。 

もう1つの目的は『教科の学びに向かう力』を強くすることです。探究活動の経験を教科の視点で振り返ることで相互に結びついていることを理解し、教科の学びに向かう力を促進させます。



ー振り返りの視点ー




本コラムからは探究活動の目的は『生徒の成長』『教科の学びに向かう力』を伸ばすこと。
教科の学びに向かう力を伸ばすためには『教科の視点で振り返る』ことをお奨めいたします。


次回テーマ:評価方法が難しい
前回テーマ:探究授業の設計に時間が掛かる



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