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手帳指導コラム

NOLTYスコラ プログラム

中学校・高校の「手帳」に関する記事をまとめています。

2024.05.10

中高生の内から身に付けたい コミュニケーション能力を伸ばす指導とは?

企業が社会人になる若者に求める能力として必ずと言って良いほど挙がるのが「コミュニケーション能力」。社交的な性格で友達が多い人を指して、コミュ力が高いと言われることもありますが、社会で求められているコミュニケーション能力は、性格や特性の問題ではありません。ビジネスの場で様々な人と関わる状況において必要となる力で、「育てることができるスキル」です。コロナ禍を経験し、リアルな場での人と人との付き合いに課題を感じる学生も増加している昨今の教育現場では、どのようにしてスキルとしてのコミュニケーション能力を伸ばしていけば良いのでしょうか。学校生活において、生徒のコミュニケーション能力を育む指導について紹介します。

目次

コミュニケーション能力とは

コミュニケーション能力とは、「対人におけるスムーズな意思疎通や協調に必要な力」のことです。コミュニケーション能力と一言で言っても、細分化すると細かいスキルに分けることができます

◆相手に伝える力

自分の考えや意見、意志を的確に言葉にして相手に伝える力です。頭で考えていることを相手に伝わるように変換、表現することが重要です。また言葉だけではなく、身振り手振り、声のトーンといった非言語的な領域でも相手に情報を伝えることができます。

◆相手の話を聴く力

コミュニケーション能力は、伝える方向に重きを置きがちですが、コミュニケーションとは双方向のものであることを忘れてはいけません。相手の話をよく聴き、相手の立場を考慮し、伝えたいことを読み取る力が重要です。

◆他者を理解し、関係調整をする力

周囲の人間に働きかけ、良好な状態に調整する力のことです。ビジネスの場面では、社内外の数名とチームになってプロジェクトを進めることがあります。スムーズに仕事を進め、トラブルの発生をできる限り抑え、前向きに協力して取り組めるような関係性を築くことが重要です。

コミュニケーション能力を育む指導のポイントとは

それではコミュニケーション能力を育むために、普段からどのようなことに気をつけて指導すれば良いでしょうか。

◆その日あったことを書き出して思考を整理する力を身に付ける

アクティブラーニングを採り入れ、授業内で生徒同士による積極的な発言の場づくりを行っている学校も多いと思います。しかし、単に場を与えただけでは、コミュニケーションに苦手意識を感じる生徒が積極的になるには難しいでしょう。とくにうまく思っていることがまとまらず、言葉にできない生徒にとっては、喋るより前に自分の考えや意見をきちんと整理する必要があります。そのような生徒にはいきなり発言の機会を与えるのではなく、メモや手帳にその日あったこと、感じたことを書かせてみることから始めると良いでしょう。文字にしたその言葉に対して、なぜそう思ったのか、なぜそうしたのか理由、根拠まで考えて書く時間を増やしていきます。自分の思考を文字にして書き出してみる、書き出したことに対してもう一段深堀して考えることを意識しているうちに、論理的な思考整理力を鍛えられるでしょう。

書く力と思考力を鍛える!

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◆リアクションと質問で傾聴力を身に付ける

他者の話をよく聴き、受け止めるためには適度なリアクションと質問が必要です。相手の気持ちや立場を考えながら話を聞き、適度にうなずきや相槌などのリアクションをとります。意識的にならないと、意外と相手の話を遮ったり、きちんと聞いていたとしても、リアクションが薄いと相手は安心して話すことができなかったりするかもしれません。また相手への理解を深めるためには質問力も重要です。「なぜそう思うのか」「もう一度詳しく教えて欲しい」などお互いの思考を促し理解を深められるような問いを投げかけてみましょう。話を聞く態度、質問する力を伸ばすためにペアになって実践をするのもおすすめです。また外部から講師などにやってくる人に対してもしっかり傾聴を意識することができるか、常に意識付けをすると良いでしょう。

◆多様な表現方法を試行錯誤しながら、表現力を高める

自分の感情や思考を他者にわかりやすく伝えるためには表現力を高めることが重要です。文章や絵、写真、表情、ジェスチャーなど表現方法は様々で、何が適しているかも場合によって違います。文章でうまく伝えられない場合は、イラストや図を用いて説明して見る、同じ言葉でも感情を乗せたほうが相手により響くかもしれないなど試行錯誤しながら最適な表現方法を見つけることが重要です。授業の中で発表したり、対話したりする時間をとる場合も様々な表現方法を用いながら授業展開していくのが良いでしょう。

◆適切なフィードバックをして成長を後押し

コミュニケーション能力については性格などの違いから、苦手意識を感じる生徒、得意だと思っている生徒様々いると思います。しかしこれまで見てきた通り、明るい生徒が必ずしもコミュニケーション能力が高いわけではありません。自己主張は苦手だが人の話をよく聴くことができる生徒、文章で表現するのは得意だが、喋ることに抵抗がある生徒など、それぞれの良い点を見つけ、伸ばしつつ、足りない部分を補う指導をするのが良いでしょう。普段の授業の様子だけではわからないことなど、生徒が何を考えているのか、思考力、文章力を鍛え、生徒それぞれに適切なフィードバックができるように手帳を活用することもできます。また、NOLTYスコラ プログラムでは、デジタルアプリ「スコログ」も提供しており、生徒と先生のコミュニケーションのサポートも行っております。スコログを活用することで、生徒に一人ひとりに適切なフィードバックを行うことが可能です。

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(まとめ)中高生の内から身に付けたい コミュニケーション能力を伸ばす指導とは?

コミュニケーションの能力とは、時と場合に合わせて自分の意見を伝え、かつ相手の意見もよく聞き、場を調整するという高度な力が求められます。人によってコミュニケーション能力で伸ばすべき点、改善するべき点は違います。コミュニケーション能力において必要とされているスキルとは何かを理解し、授業内外で育成できるよう指導すると良いでしょう。

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株式会社NOLTYプランナーズ