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2019年度から新学習指導要領に先行する形で始まった「総合的な探究の時間」。
生徒数が多い関東第一高等学校では、先行実施とともに取り組みを始めました。
取り組みのキーワードは「進路」。
それは、大学受験のみならず、将来どのような人間になるか、
どのような生き方をするかを見据えたもの。
そのためにNOLTYスコラ 探究プログラムを活用しています。
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関東第一高等学校 長尾先生
◆多彩なコースと進路
本校の普通科は、国公立大学や難関私立大学を目指す特別進学コース、難関私立大学を目指す進学Aコースのほか、進学Gコース、スポーツコースの4コースがあります。
コースも生徒数も多いため進路状況は多種多様ですが、大学進学が約7割、専門学校が約2割、就職はほとんど数えるくらいで、残りは進路を決定するために浪人を選んでいるような状況です。
大学進学者のうち半数以上が学校推薦型選抜(旧推薦入試)と総合型選抜(旧AO入試)での合格者となっています。
一方で、本校としては一般受験による合格者も増やしていきたいという目標もあり、一般受験を目指しつつ、自分の持っているものを生かせる入試を受けるという、その両輪で進路指導をしています。
◆総合的な探究の時間で将来を考える
生徒たちの受験を見ていると、表彰されメディアに取り上げられた生徒、特技や得意とするものをしっかりと持っている生徒が大学合格を勝ち取っている一方で、受験への取り組みが遅れて悔しい思いをしている生徒もいます。
悔しい思いをしている生徒は、決して先生の話を聞いていなかったというわけではなく、生徒自身がモチベーションを持って受験に取り組めていなかった。僕らが生徒をその領域まで連れていけなかったという反省もありました。
進路指導の部長も含め先生たちがいろいろな取り組みをしているなか、学校としても何かできないかという話になりました。
そこで、総合的な探究の時間が新指導要領施行より3年前倒しで行われるタイミングに合わせ、進路とつなげられるものを目指すことになりました。
◆自己を前向きに肯定できる力を育てたい

いろいろな人がいることを知り、改めて「自分ってこうだな」と自分自身を見つめることになります。そのとき、自己肯定感が大切になると思っています。
本校は生徒数が多いため、いろいろなタイプの生徒がいます。SNSを見れば、キラキラしている子もいます。それをみて「自分なんて」と思ってしまうのではなく、「自分は自分でいいんだよ」と前向きに自分を肯定できるような、そうした力を身に付けてほしいと思っています。
◆変化の早い世の中で生きていくために
例えば競技かるた部には、多くの生徒が高校から始め、中には東京都の代表に選ばれたような生徒もいます。
始業式や終業式でそうした生徒が表彰されると、多くの生徒にとっては「誰?」と思われつつも、2000人近くの生徒から「表彰されてすごいんだろうな」ということになるのです。
何かに向けて頑張ることで、自分が表彰される場にいることも。文化祭でも「B1グランプリ」などの来校者アンケートを元にした賞を設けてクラスに対しての表彰をします。