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手帳指導コラム

NOLTYスコラ プログラム

中学校・高校の「手帳」に関する記事をまとめています。

2024.04.04

進路指導に困ったら生徒に行わせたいこと

『先生、私の学力で行ける大学・学部はどこですか?』
『先生、志望理由書が作れないです。どうしたらいいですか?』
生徒からこのような言葉を聞いたことのある先生は多いのではないでしょうか。

総合型選抜入試や学校推薦型選抜入試で進学を考える生徒・保護者の増加とともに、進路指導が早まり、生徒ごとの個別指導が必要な状況が学校現場で増えています。
このような状況で先生の負担を少しでも減らしつつ、生徒の進路実現のためにサポートするにはどのようにしたら良いのでしょうか。

目次

なんだかんだ記録が大切

進路選択において、多くの学校では、オープンキャンパスへの参加や進路・卒業生講話など様々な工夫が行われ、生徒自身に進路を考えてもらう機会が提供されています。しかし、これらの工夫を行っていてもなお、自ら進路を選択することができない生徒も多くいます。本来であれば、自身で体験したことがきっかけとなり、興味が芽生え、進路選択に繋がっていきますが、その体験が曖昧な記憶のままになり、言語化されずにいると、生徒自身で振り返りが行われず、体験が進路選択に繋がらなくなってしまいます。

このような状況を解決するための一つの手段として手帳に記録を残し、生徒自身が言語化することがあげられます。手帳に体験やその時の状況や心情なども記録が残っていることで振り返りやすくなり、また思い出しやすくもなります。

文章力は急には上がらない

進路の選択の他に、志望理由書の作成に関して、先生方の業務負担が増えている現状もあります。特に生徒の言語化力について多くの学校、先生たちが懸念を示しているところです。
前提として生徒の周辺環境の変化は著しく、特にインターネットの普及により、エンタメなどに消費する時間が増えています。SNSなどで短文を中心としたコミュニケーションが増え、長文に触れる機会や時間が減っており、文章力や言語化力の低下といった状況に繋がっているのかもしれません。

このようなケースにおいて長文に触れることを求めるのは難しいと考えられます。そこで毎日、簡単な記録をとるということが一つの取り組みとなります。日々の出来事や心情などを簡単な文章で書くことを毎日続けることで、少しずつ文章力を高めるという方法です。また、自分に起きたことを書くため、継続するハードルが高くなく、続けやすいのでおすすめです。

実際にある学校では手帳を使い、特進クラスは時間管理のみ、スポーツクラスは毎日の簡単な文章を書かせるという指導を行いました。そして両クラスに小論文を書かせたところ、毎日文章を書いているスポーツクラスの方が文章の出来が良かったということがありました。

>>>書く力・まとめる力・表現する力を身につける
貞静学園中学校・高等学校のスコラ手帳活用事例

メモ欄が進路に繋がる

最近では手帳の後ろにあるメモ欄を下記のように工夫するケースが増えています。

  • メモ欄に進路専用のページを作る
  • オープンキャンパスの記録や所感を書かせる
  • 大学の情報やアドミッションポリシー、入試スケジュールなどを要約させる
  • ニュースなどで興味のある話題や社会課題を書かせ、それに関して自分の考えをメモさせる

志望理由書の書き方については別のコラムもありますので、ご参考になればと思います

>>>志望理由書の書き方が分からない」生徒にどんな進路指導をしたらいい?

(まとめ)進路指導に困ったらこれ

総合型選抜や学校推薦型選抜は増加傾向にあり、今後の進路指導は更に複雑・個別化することが予測されます。このようなケースへの対応として①記録をとる②文章力をあげる③メモ欄を活用するという3つの視点を掘り下げました。
時間管理やスケジュール管理といった手帳本来の目的だけではなく、進路に必要な記録をとる(1冊にまとめる/ポートフォリオ・キャリアパスポート)、文章力を少し上げるという目的をメインに活用する学校が少しずつ増えています。このように先生方の負荷を押さえつつ、必要な情報を一つにまとめる手帳が進路の困りごとを解決する一つの方法となります。

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