監督の声
フォーゼを導入した理由
担当営業と話をしたときにガイダンスをやると言ってくれて、それを魅力に感じたからでした。とにかくいろんな人に話をしてもらうのが好きなんです。普段サッカーの指導をしているのとは別の大人から、考え方の話、チームビルディングの話、ポジティブシンキングの話をしてもらったら、子どもたちの中にすっと入っていくかもしれない。学校は世間が狭いので、県外から来ているコーチやそれ以外のいろいろな人の目で、いろいろな人が感じた声を彼らに投げかけてくれるのはすごくいいことだと思うんです。
また、ノートのサンプルを見て、これなら手軽にメンタルトレーニングができるかな、と思ったことも理由の一つです。メンタルトレーニングがすごく大切で有効だということはわかっていましたが、前任校での経験から、導入するには年間でかなり費用がかかるということもわかっていました。今メンタルトレーニングを取り入れるのは時間的にも費用的にも厳しいかなと思っていたんですけど、フォーゼなら手軽に入れるかな、と。
ミーティングでは極力アナログで書かせるということをしていて、今年はフォーゼを導入したのでフォーゼにメモをとっている子もいます。毎日持ち歩いている子もいますね。
ガイダンスの様子(真岡高等学校サッカー部のインスタグラム(@fcmoka)より)
自分たちで課題を発見し、解決するのがスポーツの面白さ
―自分たちで課題を発見し、解決するのがスポーツの面白さ 真岡高校サッカー部の課題は、一人ひとりの問題意識や問題解決力を高めることだと思います。試合の結果を見て監督と選手の間で課題を共有しあうのも大切だけれども、もっと重要なのは自分たち自身で、試合が終わってからではなく、試合の中にある問題をその場で解決しながら進められるということ。だから生徒には意識して「話をしろ」と言うんです。話をしてチームの課題を共有するというスタートがなければ、試合中の課題を解決できるわけがない。どうしてもまじめないい子たちだから、うまくいかないと下を向いて一人でこもってしまって、「自分が悪い」と思ってしまう。それはわかるけど、自分だけが悪いわけではないでしょ、と。点を取られる場面や試合に勝てないとき、何が問題かをしっかり発見して解決していけば好転する。一人ではなくみんなで、たくさんある問題に気づき、解決していくというのがスポーツの面白さです。そしてスポーツで培われる課題発見力や問題解決力は、その後のキャリア教育にもつながっていくと思います。
学生のうちにマネジメント力を身に付けさせたい
チームとしては「サッカーで日本一」を目標に掲げています。私が真岡高校に来て最初の年にインターハイ3位になったんですよ。すごく大変な道のりではあるけれど、絶対手の届かないところじゃないぞ、と。だからチームとしてはまず「サッカーで日本一」を夢にしましょう、そのためには自立自治(自分たちでサッカー部を運営していく)という風になったらいいねと話しています。将来、ここのOBが教員になるかもしれない。教員になったら部活動の指導をやる機会もあるだろうし、自分の学校だけじゃなくて地域でスポーツの指導をすることになるかもしれない。そうなるとマネジメントもできないといけない。そういったところを学生のうちにしっかりできるようになるということが大きな目標かなと思います。
部内の委員会で一人ひとりに役割を与え、「自立自治」の精神を養う
真岡高校のサッカー部では委員会を作っています。全部きちんと機能できているわけではないですけど、何かあったときにはこの委員会でやっていかなきゃ、という意識はできてきています。一人ひとりの役割がはっきりするので、責任感を持たせるという意味でも有効です。 委員会の種類については、サッカー部を運営していくうえでどんな役割が必要かなと考えていきました。例えば「メディカルトレーナー」はテーピングの仕方を研修して動画を投稿したことが過去にはありましたし、「テクニカルスタディ」は試合分析をしてデータ化したり、「キッズ&ユースコーチ」は近所の少年サッカーのお手伝いをしたりしています。またサッカー部のSNSでは、「記録広報」の担当の生徒に試合の結果などを報告させたりしています。 今後はそれぞれの委員会ごとに「チームのためにできる仕事って何があるの」と考えさせるのもいいかもしれないですね。