「周年記念の目的は?」「どんな企画をすべき?」など、企業の設立から節目を迎えて、何をすべきか悩んでいる担当者は少なくないでしょう。
自社の周年記念は滅多にない機会で失敗ができないため、プレッシャーもかかります。無難に実施するだけでも大変です。
そこで、本記事では企業の周年記念の目的や実例、企画の考え方について解説します。周年記念でおすすめの手帳の配布についても紹介しているので、ぜひ参考にしてください。
目次
企業の周年記念とは
企業の周年記念とは5年・10年・15年などの節目を迎える際に祝うことを指し、主に社内向けと社外向けに分けられます。
社内向けは社員を労う内容です。社員の家族を呼んだり、会社を定年退職した人達を招いたりするケースもあります。会場を貸し切ったパーティのようなイベントが主流でしたが、新型コロナウイルスの流行があってからはオンライン式典も増加しています。
社外向けの周年記念事業は株主、取引先などに向けての内容です。立食形式で懇談するような、社外の参加者が楽しめるコンテンツを企画します。
また、社内外の関係者を集めたハイブリッド型の周年記念のイベント事業もあります。
企業が周年記念事業を実施する目的
企業が周年記念事業を実施する目的は以下の2つです。
●インナーブランディング
●アウターブランディング
インナーブランディングは、自社の従業員へのアピールです。企業の周年記念で感謝を伝えて、歴史を振り返る場合が多いです。また、過去を踏まえて、未来のビジョンを共有する目的で開催されるケースもあります。
アウターブランディングは、いわゆるイメージアップや認知を広めるためのものです。「どのような企業なのか」を強く印象づけます。社外向けの周年記念事業では、感謝の伝達や今後の目標・方針のPR、オリジナルグッズを通じた関係性の強化を目的として実施されます。
社内向けの周年記念の事例
社内向けの周年記念事業・イベントの事例として以下3つを紹介します。
●オリジナル手帳
●家族参加型のフェス
●周年記念の式典
企業の周年記念を考える良い例であるため、ぜひ参考にしてください。
●オリジナル手帳
企業の周年記念として、T社はオリジナル手帳を配布しました。担当者の想いとしては100周年を迎えたときに、「過去にはいろいろなことがあったな」と思い返して、仕事のモチベーションアップを願って作成・配布したとのことです。
仕事で使用する手帳に、周年記念のロゴやスローガンが刻まれていれば「今年は100周年」と自然に意識して、目標や行動予定を立てられるでしょう。また、手帳は利用頻度も高く、効果的にインナーブランディングできます。
●家族参加型のフェス
A社では、家族参加型のフェスを周年記念で企画しました。110周年の大イベントです。
開催のきっかけは、社長が社員の夢を叶える企画です。多くの社員から「社員みんなが集まれる社内イベントの開催」の声が上がったことで実現しました。
さまざまな催しが詰め込まれたイベントには社員4,000名が事前の施策に携わり、当日は約2,000人が埼玉スーパーアリーナに訪れる大イベントになりました。
●周年記念の式典
周年記念としての式典は、スタンダードなイベントです。社員全員を集める場合が多く、数百名規模の企業におすすめです。
ソフトウェア開発のH社は、ホテルの宴会場で全従業員を集めて2部構成で式典を実施しました。第一部は歴史の振り返りと勤続表彰、第二部は懇談会の形式で行われました。
従業員が全員集まれる会場を準備できる場合は、式典を候補に入れてみてはいかがでしょうか。
社外向けの周年記念の事例
社外向けの周年記念事業・イベントの事例として以下3つを紹介します。
●感謝の集い
●周年記念の限定キャンペーン
●特設Webサイト・CM放映など
社外向けの周年記念の企画を考えるのは難しいです。イベントタイプやPRを兼ねた実用的な例を紹介しているため、アイデアが出なかったときは参考にしましょう。
●感謝の集い
社外向けの周年記念のイベントとして、まず挙げられるのが感謝の集いです。社内向けの式典の外部向けと考えるとわかりやすいでしょう。不動産業のA社は、「感謝」と「おもてなし」にこだわって実施しました。
取引先の方と従業員をホテルのイベントホールに招待して、その日限りのスペシャルコースの料理でもてなしました。また、飲み物や飾られているお花に関しても全国からよりすぐりのものを集めています。
20周年記念で開催した感謝の集いは、100年企業に向けて「人を大切にする想い」を体現したようなイベントとなりました。社外向けの周年記念の事例として紹介していますが、正確にいうとハイブリッド型の周年記念イベントに分類されます。
●周年記念の限定キャンペーン
「ユーザー向けに限定キャンペーンを実施する」というのも、社外向けの周年記念事業としてよくあります。
例えば、日本での設立から25周年を迎えた某大手ピザ販売の会社は、ネットでピザを頼むと25人に1人は無料になるキャンペーンを実施しました。
また、25周年の記念日である2010年9月30日に生まれた人は、25歳になるまで誕生日に毎年ピザを配達するなどの施策を実行して、SNSで大きな話題になりました。周年記念に分類されますが広告の側面も強く、認知を広めるためには有効的な手法です。
●特設Webサイト・CM放映など
特設WebサイトやCM放映などを社外向けの周年記念として実施した企業もあります。技術情報商社のH社は、150周年の記念ページを作成して取引先から受け取った祝辞を掲載しました。
また、マルチメディアで展開しており、記念のテレビCMの放映や、地域情報誌に広告出稿をしました。地域に根ざした企業の場合は、このようにターゲットの範囲を絞り込んで周年記念を実施するのも効果的です。
企業の周年記念の事業・イベントの企画アイデアの考え方
企業の周年記念の事業・イベント企画の考え方のポイントは以下のとおりです。
●未来につなげる意識
●社内の積極的な巻き込み
●インナーブランディングをメインにする
●アウターブランディングのアプローチ
●予算と形式(イベント・記念品・PR方法など)
まず、周年記念は未来につなげる意識が大切です。企業の将来に向けて行うイベントであるため、存続や反映を願うイベントや事業を企画しましょう。
そして、社内の積極的な巻き込みが必要です。周年記念は1人で企画して実行するのはとても難しいため、社内や外注先などと協力して企画を進めましょう。
また、インナーブランディングをメインに考えるのも大事です。自社を支えている従業員ファーストで、何をすれば喜んでくれるか考えましょう。
社内向けの企画が決まったら、アウターブランディングに関しても検討しましょう。実施可否から考えて、どのようなイベントや企画を実施するか決めるのがよいでしょう。
予算や形式も大切です。最初から決められている場合は簡単ですが、予算取りから始める場合は順番に考えましょう。アイデアが揃ったところで実現の可能性を考慮するのが大切です。いくらの予算で、どのような形式で、いつまでに実行するかを決めていきましょう。
企業の周年記念には手帳の配布がおすすめ
T社の事例でもご紹介したとおり、企業の周年記念で手帳を配布することもおすすめです。インナーブランディングの効果も望めるほか、社外の方に配布することもできます。
コラム:記念品作成はインナーブランディングのチャンス ~オリジナル手帳を作成する3つのメリットとは~
ノベルティにもいろいろなものがありますが、手帳は実用的で喜ばれます。高級感のあるものや、自社のイメージに合ったものを作成することができるので、目的に合わせて検討してみましょう。