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NOLTYスコラ プログラムの導入事例

NOLTYスコラ プログラム

導入校の事例をご紹介します。

手帳は「自分に指摘できる」力を培う強い味方!
取材日 : 2019.08.19
  • 高等学校
沖縄県立那覇国際高等学校 様

手帳は「自分に指摘できる」力を培う強い味方!

校訓は「自主・敬愛・飛躍」。2017年で創立20周年を迎える那覇国際高校は進路実現に向けた取り組みが着実に成果を上げています。これまで学習記録ノートを全生徒に配布して活用してきましたが、3年前からスコラ手帳を導入。自己を見つめる厳しさが培われていると語る進路担当の宮城先生と「使うことで獲得できた自信」について吉濱さん、上地さん、立津さん、外間さんの4名の生徒さんにお聞きしました。

プロフィール
進学高校として平成10年創立。教育の指針は、21世紀の国際化、情報化の時代に向けて情報の発信源として世界に飛翔できる人材の育成。平成28年に文部科学省のSGH(スーパーグローバルハイスクール)の指定をうけて「平成の大交易時代を構築せよ!」と取り組んでいる。
都道府県 沖縄県

宮城先生にお話をお伺いしました。

生徒さんの特長について教えて下さい。

沖縄県の高校生の特長ともいえると思いますが、「素直」なところです。そして恥ずかしがり屋で、自分のダメなところは見せたがらない、けれど「逃げない」んです。 進学校といっても、他校の生徒と何ら変わるところはありません。現実を見つめて、自分を客観的にみられる生徒ほど、伸びるものを持っていますから自分の甘さにどれだけ早く気づくか、が大事です。生徒たちは中学校からここに入学する目標をもってきたわけなので、その意識をその先の目標にむけて厳しさを持つことで大きく成長できる生徒が多いと思います。

生徒にどのような力、スキルを身につけてほしいですか?

「現実を見て何をすべきか、自分自身と向き合う姿勢をもつこと」です。生徒の特徴、性質から見ていくと、親や教師といった外部からの強い指摘や注意は、時に反発したりモチベーションが下がったりと逆効果も多いのです。試験の結果がでた時に、教師が「あと○○時間頑張っていたら、目標に届いたのにね」という言葉かけは良くも悪くも本人には影響が大きかったりしますから。 それより「自己発見」の方が伸びるだろうと私としてはとらえています。自分の毎日を記録することで自己を振り返り、反省し、行動を改善する力というものが身につくという理由で、以前から本校ではオリジナルの学習記録ノートを制作して、全校生徒に持たせていました。

スコラ手帳を導入した目的は?

学校オリジナルの学習記録ノートはB5(当初はA4)の大きさで、持ち歩くには大きすぎるし、使ううちにボロボロになるし使い勝手も今ひとつでした。その学習記録ノートに代わるものがないか、探しているタイミングでスコラ手帳に出会ったわけです。非常にコンパクトであるし、耐久性もあり、何よりもスマートなのが生徒にも評判が良かったですね。従来の学習記録ノートからスコラに代わった時の生徒たちの喜びようといったら。 携帯しやすいから常に持ち歩き開いて書き込むには、とても適しています。一年生から全生徒が自己負担で購入します。現在の三年生は、入学時から全員が持っています

手帳活用で、どのような指導をしていますか?

驚かれるかもしれませんが、導入してからこれまで、教師が手帳をチェックしたりしたことは一切ないんです。そうなると、使わない生徒、持っていない生徒が出てくるわけですが、そのことよりも大事なことがあると考えています。手帳って本来他人が見るものではないですよね。言い換えると先生の目を意識したような書き方を排していきたいと考えています。 手帳活用のコンセプトはズバリ「自由に使おう!」。もちろん試験や課題などに対してはあらかじめ教科担任に手帳への記入を促すようにと話してあります。メモする事はこの手帳一本にまとめて書くようにと。その延長で友達との約束も、部活も、極端にいえば授業のグチを書くことも、ありです。生徒自身が書きたいように書くということで生活の一部として取り入れていくことが最も重要なことです。 書いているうちに「あ、やはり頭の中で考えたり覚えたりするのとは違う!」と実感する。さらに手帳を身近なものとして活用することで自分を見つめて、自身への指摘ができる力が身につくものと思います。 全学年で27クラスありますが、1クラスだけ、担任の先生の方針でチェックをしているらしいのですが、それはそれで構わないです。ルール化すれば、確かに生徒全員に向けての手帳活用の指導はできるとは思いますが。本校の手帳活用のコンセプトは生徒たちに成長してもらいたいという学校側の「ねらい」というより、「ねがい」なんです。

実感している効果は?

毎年、受験が終わった時期に、進路が決まった卒業生から後輩へのメッセージを送る「合格体験講話」が体育館で催されます。今年3月の講話では、15人中13人の卒業生が使い込んだ手帳について、話をしてくれました。いかに自分の手帳に気づかされ、ダメ出しされ、応援され、助けられたかという内容が聴けました。 その中で、特に印象に残ったのが、受験勉強期間のなかで精神的に一番厳しい11月12月の時期に手帳を開いたという生徒の話です。手帳に書きこまれたこれまでの学習の記録を見て「こんなに頑張ってきた自分を裏切るな!大丈夫!」と自分を奮い立たせて前に進めたというのです。 まさに、外部からの指摘や指導を超えて、過去の自分の頑張りこそが何よりも自分に響くものであるということです。話を熱心に聞いている後輩たちにとって、手帳活用のモチベーションアップにつながったことでしょう。

進学実績とスコラ手帳活用の関わりについて。

国公立大学合格者数と合格率で言えばこの5年で、34パーセントから56パーセントの上昇と飛躍的に伸びています。スコラ手帳の導入は今年で3年ですが、公式パンフレットに載せた昨年の卒業生の一文にも手帳にふれた部分があります。「3年になると手帳を活用して計画的、具体的な受験勉強を始めました」という希望の大学進学を実現した生徒です。

校内手帳甲子園を実施されていますがどのような効果を発揮していますか?

手帳活用の達人とも言える上位優秀者の手帳は自由なアイデアにあふれていて、白い表紙に書かれたデザインはとてもユニークです。その上で、使い手の描く夢の実現に向けての工夫があり、いきいきと書いているのが見てとれます。 校内手帳甲子園の目指すものは二つあります。一つは、イベントにした事で、手帳に関心を寄せてもらい「わたしも使ってみたい!」というきっかけづくり。先述のとおり、手帳には誰のチェックもないので、手帳を使うモチベーションアップに役立つものにしたい。二つ目は、身近な存在の友人や先輩が手帳をこんなふうに使っているんだ!と実際に見ることは強いインパクトを与えます。お手本になるような手帳を見ることで具体的な活用術を参考に出来る良い機会になります。

今後もスコラ手帳は使い続けますか?

乱暴な言い方かもしれませんが、手帳活用にあたって特定の先生が中心になる指導やカリキュラムでは、その先生が転勤、移動になると、どうしても活用が尻すぼみになる懸念があるかと思います。ですが生徒が自ら手帳活用する伝統を引き継ぎ、守っていくというなら、それはずっと使い続けていくことになるでしょう。また、他にもっと良い手帳があるなら、それに替えてもいいのですが、生徒の意見を聞くとこのスコラ手帳がとてもいい、ということです。

4名の生徒さんにお話を伺いました

スコラ手帳を使うようになって、生活習慣はどのように変わりましたか?

・吉濱さん(3年)
「私は、毎朝の起床時に手帳を開き一日の目標を立てます。夜には目標ができたかのチェックをします。そしてまた翌朝…というように毎日を振り返ることができて、一日一日が自分にとって大切な時間なんだ、という事を実感します。」

・上地さん(2年)
「手帳を使ってないときには帰宅後、勉強にとりかかるまでに時間のロスがありました。今は、やるべき科目の計画を学校で書いて、帰りのバスの中で手帳を開き確認するようにします。すぐにとりかかれるようになったと思います。また、自分の記憶に頼らず詳しくメモする事で、忘れ物が少なくなりました。」

・立津さん(2年)
「私は自由な時間が多いので、手帳がないと時間をムダに過ごしていたと思います。まず、食事時間などの基本的な予定を書き込み、勉強は何時間してその後にテレビとか、予定を考えることで時間の使い方がうまくなりました。

・外間さん(2年)
「中学校の時から自分で手帳を使っていたので習慣化していますが、お店で購入した手帳は月間欄しかないけどこれは毎日が記録でき24時間の時間の使い方が見えるので使いやすいです。

スコラ手帳は学力(成績)にどのように影響を与えましたか?

・吉濱さん(3年)
手帳がない中学校の時には、勉強の計画は頭の中でああしよう、こうしようと考えていただけなので、あたふたしていた感じがあります。今は手帳に書いているので、その時に自分がやりたいと思った計画が目視でき、スムーズな勉強へとつながっています。

・上地さん(2年)
手帳を活用して苦手な科目の成績アップを考えています。テストまでの時間がどれだけあるのか把握して、どの科目にどれだけの時間を割り振るかの予定を立てています。勉強の時間割をつくって、勉強したら苦手としていた教科の成績の偏りがなくなりました。 

スコラ手帳を使うモチベーションは何ですか?

・吉濱さん(3年)
絵をかくのが好きなので、動物のイラストや4コママンガなんかも自由に書いています。あとでそれを見返してこんなふうに自分のモチベーション上げていたんだって気づくことができました。そしてやっぱりこの手帳が好きだから、自由に書こうって思います。

・上地さん(2年)
学校生活の予定とかも書きますが、僕は友人たちとの予定も書いていて、それを楽しみに頑張ろうって思います。その日を待ち遠しく思いながら生活全体のモチベーションアップにつなげている感じです。

・立津さん(2年)
私は手帳に何でも書いていて、授業のときに英単語をいくつ書いたとか、あとでみると、ああこんなに頑張ったんだってまた書きたくなってきます。

・外間さん(2年)
校内手帳甲子園でほかの人の使い方をみるとるとやる気が出ます。計画の立て方も違うので、とてもよい刺激になります

自分のモチベーションや日々の生活の中の決意に変化はありましたか?

・上地さん(2年)
これまでは手帳に書いた予定をすべてこなしている事に満足でした。これからは予定に書いていなくても、その時に必要だと感じたことを臨機応変に実践して、その改善した事を手帳に書いていきたいと思います。なりたい自分になれるように意識して手帳を活用していきたい。

・立津さん(2年)
「一週間の目標」という欄に書き込むことで明確な目標ができて、頑張れます。

あなたにとってスコラ手帳とは何ですか?

・吉濱さん(3年)
今まで自分がやってきたことの「足跡」です。書くことで、自分がこの勉強をどのぐらいの時間と周期で覚えられるかということが分かります。

・上地さん(2年)
語弊があるかもしれないけど、自分を高めるための「道具」だと思います。手帳があることで、書かなきゃっていうふうに振り回されるんじゃなくて、自分自身が効率的に使うことによって、自分がどんどん上に高められるような感じがします。これからも最大限に使っていきたいです。

・立津さん(2年)
「鏡」みたいなもの。自分を照らしている、写しているようなものです。

・外間さん(2年)
時間の使い方を上手にするもの。やらなきゃいけないことを文字であらわすことで、 社会に出てからも大切なことを学べるものだと思います。

株式会社NOLTYプランナーズ