教務主任の声
「記憶」ではなく「記録」になる手帳
NOLTYスコラ プログラムを最初に知ったのは8年前に頂いたFAXのDMがきっかけでした。そこには書くことの大切さについて記載されており、私が担当する学年での導入を検討しましたが周囲の先生方を巻き込むことができず導入までは至りませんでした。しかし、その3年後に学校で新しく「大学特別チャレンジクラス」を新設することになり、担任として1クラス(40名)で導入することができました。
特に生徒達には、集会の時は必ず手帳を持っていくようにと伝えていました。というのも、大切なことを記憶ではなく記録で残してほしいと思っていたからです。授業や進路、部活動等で、自分にとって大事な情報を手帳にメモする習慣を伝えていたので、教務主任になった今でも学年集会や学校説明会で中学生に向けて「大事なことは、手帳にメモしようね」と伝えています。校内では少なからず、手帳やその他代替のメモ帳等を持ってメモをとる生徒が、集会の中でもいる点では効果が出ているのではないかと思います。
担任をしていた当時は、1年~2年の途中までは2週間毎に全員提出を目標としコメントをしていました。だんだん提出率が下がる中でも、コメントを期待している生徒もいたので、2年途中からは提出したい生徒のみコメントをしていました。また、保護者会で必要なくなった教科書やプリントは捨てるが、手帳は大切に保管してあるとお伺いしました。加えて、何かあったときにお子さんが手帳を見返していると教えてくださいました。心に留めて、後から読み返した時に元気がでるようなコメントを書くように心かけていたので、そのように思ってくれている生徒がいることは財産だと思っていた記憶があります。
1、2年と私のクラスのみでの導入していたスコラ手帳も3年生に上がる際に、学年でスコラ手帳に興味のある先生方から、学年で手帳を持たせて集会やOC等の行事でメモをとらせることが、知識となってそこから志望理由書や小論文の言葉の引き出しに代わっていくのはないかという意見が上がり、学年導入になり、今では1、2年生で学年導入頂いています。
継続的に導入するために、継承してくれる人材の育成は重要です。それよりも、どこかの分掌でスコラ手帳を指導できるような体制を築いていくことが大切だと感じています。校務には俗人化してしまっていることが多くあるので、「人」ではなく「組織」として位置づけをしていくことが継続していくためのポイントだと思います。
私自身、手帳とスマートフォン(以下、スマホ)と両方でスケジュール管理をしています。社会人になった際にスマホだけでは追いきれないことがたくさん出てきます。スマホの情報も記録ではなくて記憶だと思っているので、きちんと手帳に記録を残すことは大切だと思います。そのような中で、社会人になってから管理できることはもちろんですが、高校からでも学べるチャンスがあるのであれば、今から上手に活用していってほしいと思い導入しています。それがきっかけで、卒業してから1人でも2人でも手帳を持ってくれたら嬉しいと思っています。ですから当時担任をしていた生徒が、このように卒業後も手帳を活用しているのは本当に嬉しいです。
私のクラスでは毎週水曜に手帳を提出させていますが、3~4時間ほどは手帳チェックに使っています。生徒たちは本気で書いてくるので、こちらも本気で見なくてはと思いますね。手帳を見ていると生徒たちの成長が感じられるので、チェックのしがいがあります。