COLUMN

2024.08.09

キャラクタービジネスとは?メリット・注意点・成功事例を紹介

キャラクタービジネスはメリットが多く、これから取り組もうと考えている企業担当の方も少なからずいらっしゃるかと思います。

しかし、安易にキャラクタービジネスに取り組むと思うような結果が得られない可能性があります。

この記事では、キャラクタービジネスのメリットや注意点について解説しました。成功事例も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

目次

キャラクタービジネスとは

キャラクタービジネスとは、キャラクターを使ったビジネス全般を指します。活用方法としては、以下の3つに分類するのが一般的です。

●ブランディング
●版権
●コンテンツ

ブランディングではキャラクターを通して企業自体や、特定のサービス・製品を印象づけます。

版権は、キャラクター自体の使用権です。有名になったあとに、アトラクションや製品などのコラボで使用を許可する代わりに、対価を受け取ります。

また、コンテンツとして、自分たちで人気キャラクターを使ってアニメ・漫画・ゲームなどで展開することも考えられます。主役以外のキャラクターで、コンテンツを作る「スピンオフ作品」はコンテンツのキャラクタービジネスといえます。

キャラクタービジネスの将来性や市場規模

キャラクタービジネスの市場規模は2兆5,000億円を超えます。キャラクタービジネスは、商品化権と版権の2つに分けられ、それぞれの売上は1兆2,000億~1兆3,000億円です。

おおよそ半分ずつで占められていますが、最近はキャラクター商品の売上よりも、販促・広告・体験型イベントなどの版権ビジネスが伸びる傾向にあります。

毎年の成長率は1~2%ですが、市場規模が大きく、拡大の余地が残されています。キャラクターは言語に関係なく受け入れられるため、海外需要も取り込めば、さらなる成長が期待できるでしょう。

キャラクタービジネスのメリット

キャラクタービジネスのメリットは以下の3つです。

●キャラクターで差別化しやすい
●認知度や知名度を上げやすくリーチできる幅が広い
●Web発信できて参入ハードルが低い

それぞれのメリットについて、詳しく説明します。

キャラクターで差別化しやすい

キャラクタービジネスの一番のメリットは差別化しやすい点です。ロゴやイメージカラーなどと比べて、圧倒的にデザインの幅が広いといえます。

個性的なキャラクターをWebサイトのトップページに表示したり、商品パッケージに起用したりするだけで、簡単に他社製品やサービスと差別化できます。

ライバル企業との競争で悩んでいる場合は、キャラクターを活用するのも1つの手段です。

認知度や知名度を上げやすくリーチできる幅が広い

キャラクタービジネスへの参入によって、社名やサービスの認知度や知名度を上げやすくなるというメリットもあります。サービスの内容が少し堅かったり難しかったりしても、キャラクターを入れることで、子どもやお年寄りに対しても、良い印象を与えられるでしょう。

また、長い間同じキャラクターを起用すると、企業自体やサービス・商品を連想するような効果が見込めます。

老若男女に利用してもらう製品・サービスの場合は、接点を増やし、親しみを持ってもらうためにキャラクターを取り入れるのがよいでしょう。

Web発信できて参入ハードルが低い

キャラクタービジネスは、Web発信できてハードルが低いのが良い点です。

以前は、TVや新聞・雑誌といったコストのかかるメディアしかなく、活用できる場面が限られていましたが、現在では、WebやSNSの活用によって、消費者とコミュニケーションがとりやすくなりました。そのため、キャラクターの周知や活用できるシーンが多くなっています。

キャラクタービジネスといえば、着ぐるみが必要と連想する方もいるでしょう。しかし、モノを作成するのにはコストが掛かります。

まずは、2次元のキャラクターとしてデザインしてもらい、WebやSNSで活用しましょう。人気が出てきたら、商品化や着ぐるみでイベントに出演するなどの展開を考えるのがおすすめです。

キャラクタービジネスの注意点

キャラクタービジネスのメリットは多いですが、以下のような注意点もあります。

●キャラクターの知名度や関連性の定着まで時間がかかる
●間違ったブランディングになる可能性がある

キャラクタービジネスの活用を検討している方は、それぞれの注意点の説明についても、参考にしてください。

キャラクターの知名度や関連性の定着までに時間がかかる

キャラクタービジネスは、知名度や関連性の定着までに時間が掛かるのが一般的です。キャラクタービジネスの効果がすぐに出ないため、途中でやめてしまう企業も少なくありません。認知されるまでは、地道な普及活動が求められます。

2020年に終了した「ゆるキャラグランプリファイナル」では、689体がエントリーしていました。

世の中に存在するキャラクターは現在、さらに増えていると考えられます。しかし、知名度が上がると、一気に投資額を回収できるビジネスモデルでもあります。

少しでも早く知名度を上げたい場合は、すでに人気のあるキャラクターとのコラボレーションもおすすめです。

間違ったブランディングになる可能性がある

キャラクターの使い方を間違うと、ブランディングが台無しになる可能性があります。扱っている製品やサービスとの相性が良くないと、顧客の購入・利用を促進できません。

最悪の場合、キャラクターが原因で購入や利用をやめる可能性があります。闇雲にキャラクターを作るのではなく、製品・サービスのコンセプトやイメージを反映したデザインを取り入れるのがおすすめです。

また、キャラクターとコラボする場合も、自社のブランドイメージと合っているか確認してから導入しましょう。

キャラクタービジネスのポイント

キャラクタービジネスのポイントは以下の3つです。

●覚えやすいチャーミングなシンボル
●設定やルールを決める
●市場調査を行いターゲットを決めて施策を打つ

どれも重要なポイントであるため、それぞれの項目を確認しましょう。

覚えやすいチャーミングなシンボル

キャラクターは、覚えやすいチャーミングなシンボルになるように心がけましょう。親しみがあり、誰からも覚えてもらいやすいデザインが重要です。

キャラクターの愛嬌が販売促進やビジネス自体の売り上げを大きく左右するので、表情や色・フォルムにこだわりましょう。

あまり知られていませんが、熊本県のマスコットキャラクター「くまモン」は当初痩せていて、子どもに怖がられていました。しかし、今の愛らしいフォルムになってから人気が出始め、現在も多くのファンがいます。

設定やルールを決める

キャラクターを作るにあたって、設定やルールを決めるのも大切な要素です。例えば、国民的キャラクターのドラえもんなら「どら焼きが大好き」という設定があります。性格や好みを設定しておくと親しみを感じ、キャラクターを覚えてもらいやすくなります。

また、わかりやすい設定があるとイベントでのトークや、企業のサービス・製品のファン獲得などで、活用しやすいのもメリットです。

正しいキャラクター設定を心がければ、キャラクタービジネスの注意点である間違ったブランディングになるのを防げます。

市場調査を行いターゲットを決めて施策を打つ

キャラクタービジネスでは、市場調査を行ってターゲットを決めたうえで、施策を打ちましょう。

2兆5,000億円を超える大きな市場規模ですが、ターゲットを絞らないと思ったような効果を得られない可能性があります。

ターゲットを決める時は、そのサービスや商品を頻繁に利用する年齢層に絞るとよいでしょう。また、ファミリー向けで利用するものであれば、どのような家族構成なのかを調査し、想定している家族に響くようなキャラクター設定やデザインにするのが大事です。

キャラクタービジネスの事例

キャラクタービジネスの主な事例を3つ紹介します。

●くまモン
●ハローキティ
●ふなっしー

具体例を参考に、キャラクタービジネスを展開しましょう。

くまモン

くまモンは当初、背が高く痩せていて、子どもに近づけば泣かれていました。しかし、失敗を生かして、細かなルールや設定を設けたのが成功につながっています。

ほかのキャラクターとは違う素早い動きや、怪我をさせたり、食べ物を粗末にしないなどのルールを設け、愛嬌と礼儀正しさを両立して愛されるキャラクターになりました。

ハローキティ

ハローキティは、ライセンスビジネスで成功したキャラクターです。国内外問わず、さまざまな企業やブランドと積極的にコラボレーションしています。

もともとの知名度の高さに企業やブランドのイメージがプラスされ、双方の人気が上がる相乗効果が生まれています。

ふなっしー

ふなっしーは、差別化でうまくいったキャラクタービジネスのモデルです。ゆるキャラが自分で話すのは珍しいため、ほかのゆるキャラとはうまく差別化できています。

また、着ぐるみのタブーをうまくネタに変えたり、着ぐるみらしからぬ、機敏な動きをする独自の路線で成功しました。また、常にまわりの方がどのように喜んでくれるか考えるエンターテイメント性を持ち合わせており、それもふなっしーが成功したポイントといえます。

まとめ


キャラクタービジネスは注意点もありますが、ポイントを見極めて活用すると大きなメリットを得られます。

キャラクターの力を借りてブランディングや認知度向上の効果を得ることができたり、幅広いターゲットに愛着を持ってもらえたりします。既存の有名キャラクターについてもライセンス契約を結び許可を得ることで、コラボグッズや販促に活用でき、ビジネスを拡大することができるでしょう。

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株式会社NOLTYプランナーズ