第4回
手帳甲子園
GROWTH FES
取り組み部門
賢明学院中学高等学校(大阪府堺市)
「書く」ことの教育ツールとしての手帳活用
賢明学院が目指すもの
ひとりひとりの豊かな表情、はずむ会話、そして真剣に取り組む瞳。イキイキした学校生活がもたらすものは、生徒にも、当学院にもはかりしれない恵みとなります。限りない可能性を伸ばし、豊かな自己を確立するのに最適な環境をめざします。 21世紀、最も必要とされる心の豊かさを育み、情報、福祉の時代に応える学力、技術を学び、 多文化共生の生き方をキリスト教を通して学びます。
- 1966年 賢明学院中学校設立
- 1969年 賢明学院高等学校設立
評価のポイント
- 書くことをICT教育と位置づける独自性
- 手帳活用と成績に関するデータ分析
- 強制をしないで活用を促す取り組み
導入の目的・きっかけ
本校はICT活用教育として、i3(アイキューブ)プロジェクトを実施。授業をInteresting(興味)にintelligence(知的)にinteractive(相互)に変革していくために、「書くICT」「表現するICT」「操作するICT」の3本のテーマを掲げています。「表現するICT」は一般のプレゼン大会に参加することを授業で取り組む、「操作するICT」は使用タブレットを「windows」タブレットにし、操作できること自体が必要なスキルである、としています。その中で「書く」というアナログな活動をICTと関連付けて、「書くことにより、情報を相互で伝える技術」として育成したいと考えています。無理なく、毎日、正解が無く自由に書くために「手帳」が最適であると判断し、「書くICT」の中心として設定しています。能動的な活動が気づきにつながり、結果的に成績の向上、計画性の向上、PDCAサイクルの確立につながると考えています。
取組の概要
1.手帳活用を定着させるために実施したこと
- Ⅰ 気軽に使うように配布時伝える
- 雑誌の特集で新学期や新社会人等で4月に手帳を用意する人は多いが夏過ぎまで使用している人は4割弱という統計を見た。自らの意思でその割合なら、学校から持たされた手帳はもっと低くなる。手帳は強制されるものではなく、自らを記録するもの。気楽に書けないものはただの作業となる。
- Ⅱ 「帳活」を発行 ※帳活とは手帳活用の略で不定期発行
- 生徒の手帳活用が後回しになりそうな時期に、「帳活」という新聞を発行。行事のことや、書き方のこと、実際の手帳を掲載し、良い点を書く、アンケートの結果を載せるなど、手帳をうまく使い始めている人は○○!という感じで掲載。それに触発された生徒は、徐々に書き方の工夫を始めた。また、夏休み中の手帳の扱いの記事から、それまで全く使っていなかったのに、8月・9月からしっかり手帳を書き出した生徒が増えた。
- Ⅲ 「時間割だけはしっかり書こう」
- 今日の1時間目は……と寝る前に時間割を振り返る癖をつけさせる。それ自体が「復習」となり、考査1週間前の学習が楽になり、成績向上につながる。それを実感できた生徒は更に書くようになった。強制でない自らの気づきが、どんどん手帳に依存していく。成績との関連性も分析して帳活で公表した。
2.手帳活用定着のための先生間での共通指導ルール
- 先生への伝え方
- 真面目な先生が多く「やらせるなら、しっかり書かして提出させたい」という意見が多かったが、教員の業務拡大が目的ではないので、それは禁止にした。先生には「全体の1/3の生徒はしっかり活用できる。それが来年、再来年と増えていく」、「気楽に回収しコメントやハンコを押して下さい」と伝えた。
- 生徒の接し方
- 「強制」ではなく、生徒が手帳を使うことで自分自身にプラスになることに気づけるようコメントを入れたり、「帳活」を掲示前に読んで共感を持った生徒に手を上げさせるなど、生徒自らの気づきを大事にして手帳に関わることをルールとした。
- 回収
- 担任に一任。コメントにゆとりがなくなり、作業となる、それだけは絶対にこの活動でやってはいけないこととした。
3.その他(生徒・先生が手帳活用を楽しむコツ、苦労話とその解決策など)
- 生徒の違う一面を多く発見できる
- 成績はなかなかだが手帳がきれい、1週間のコメントが秀逸、状況説明の漫画が面白い、成績の指導に苦慮していたが手帳を書くようになってから向上したのが分かる、三者懇談で手帳をベースに話すので会話が弾むなど。
- 書けない・出さない生徒に対して
- 「強制はダメ」としているので、学校としてどうか?と疑問を頂きながら関わっている方もいます。 何らかの効果が必ず出る、という認知の拡大が具体的に必要。「書く」力を育成していくことの苦労を抱えている方が多いですが、「数年かけてください」と考えてもらっています。
4.他の生徒に比べ、活用しきれていない生徒に対する指導のコツや工夫
- 「強制的に書く」「気づきの無い手帳は意味がない」
- 活用による効果、気づきによる変化を生徒自身が理解しないといけません。書けないことであきらめたり、強制するのではなく、先生たちには「待つ」指導をお願いしています。
- 「具体的な変化」を伝える
- 先生自身の手帳の話や、活用できている生徒の変化、帳活への誘導、面談・懇談への応用など生徒自身が「そっかぁ」と気づくまで待つことが大事であるとしています。また、帳活でよい手帳活用をサンプリングし、どこが良い所か指摘することでそれを真似し、結果としてオリジナルの手帳記入に代わっていく生徒もいます。
実感している効果
- 1.生徒の変化・効果
- 時間への意識の変化:携帯電話の使用時間を集計し始めた生徒がいて、使い過ぎの反省等がコメントで現れた
- 成績がどの層も伸びた:日々の振り返り=復習となった
- 行事日程の把握が容易になった:本来の手帳の役割
- 忘れ物が減った:就寝前の記入が、翌日への準備対応に変化する 等
- 2.先生の変化・効果
- 導入の際に手帳導入に乗り気の先生はほとんどいなかった。その中で、生徒の意外性や悩みごとの記入による早期対応、成績向上の実感、コメントのキャッチボールが楽しくなってきている先生が増え、学級運営にあってよい、必要な取り組みであると意見してくれる先生方が増えた。
今後の展望
- 「書く」ICT面
- 2020年の大学入試改革では「表現する」能力が必要となる。その為にはまずは「書く」力が重要であることを具体的に手帳と結び付けていきたい。「書く」⇒「まとめる」⇒「発表する」機会として校内手帳甲子園の規模を拡張し、手帳活用を発表する場につなげていきたい。
- 学習面
- 手帳の記入=復習となることを多くの生徒に気づかせ、教科別の学習時間を管理できるようにしたい。本校は、スコラを「振り返り」ベースで使用しています。使用年数を重ねて、次は「計画」を立てて、「振り返る」活動に発展させたいです。そのために、SHRを活用し、一斉に計画を立てる時間、振り返る時間を作っていく予定です。また、他校の先生方がメインに取り組んでおられる、手帳本来の活用である、PDCAサイクルの確立にも発展させ3年を1ターンとして、書く能力向上・振り返り・計画・気づきによる自己変化の喜びなど総合的に学べる取り組みしたいと考えています。

その他
中高の学校で「書く」能力育成を考えた時に、作文・小論文指導やレポート・取材活動などが想定できますが、どれも国語学習的な意味を持ち、「書く」ことへの強制力があり、生徒の性格、学習能力、読書が好きなどの個性に大きく影響されます。また、何からの正解があり、「書く」ことではなく、文章を「作る」ことに主眼が向きます。自分自身のことに正解はありません。正解が無く、気軽に「書く」ことができるのはこの「学習手帳」のみであると確信しています。
いわき秀英中学校(福島県いわき市)
生徒・教員・保護者を巻き込む施策の組み合わせで手帳活用の付加価値アップ
- 校訓
- 立志・尚友・創造
- 教育理念
- ゆとりある充実した教育の実現
- 自立心と創造性豊かな人間性の育成
- 世界に羽ばたく若者の育成
- 平成13年 いわき秀英高等学校開校
- 平成25年 いわき秀英中学校開校
評価のポイント
- 手帳を開く回数を増やす仕掛け
- 第3回手帳活用術最優秀賞 受賞者の活用術の全校展開
- 保護者の巻き込みに活用
- 生徒のメンタルヘルスケアに活用
千葉県立小見川高等学校(千葉県香取市)
ゲーム要素を取り入れた手帳活用
- 校訓
- 良識 個性豊かな文化の創造を目指し、常に真理を追究し、真摯・敢為・良識ある人格の育成に努めます。
- 責任 公民としての資質の伸張を目指し、秩序を重んじ、勤労を愛し、責任をもって行動する生活態度の涵養に努めます。
- 高雅 心身一如の健全なる発達を目指し、明朗快活な青年美の育成に努めます。
評価のポイント
- 楽しみながら手帳活用を定着させるアイディア
手帳活用の活性化にゲーム性のあるポイント制を導入 - ポイント制を浸透させる仕掛け
席替え時にポイント利用ができる
茨城県立古河中等教育学校(茨城県古河市)
手帳活用指導は“生徒同士が行う”
- 校訓と生徒像
- 「創造 Creation」
広い視野と柔軟な思考力,豊かな感性を備え,新たなものを創造できる生徒 - 「挑戦 Challenge」
さまざまな分野への好奇心や探究心にあふれ,自ら進んで真理の追究や課題の解決に挑戦できる生徒 - 「貢献 Contribution」
高い目標と強い意志を持ち,地域や日本,国際社会の発展に貢献できる生徒
評価のポイント
生徒の主体的な学び、教え合いを促すアクティブラーニング的取り組み
- ①校内新聞の活用
生徒さんによる生徒のための手帳活用お薦めコーナーが生徒同士で活用を教え合う風土を醸成している - ②成長実感調査の結果を教材として活用
生徒自身による結果分析とプレゼン
デンソー工業学園(愛知県安城市)
生徒の「気づき」を大切にする手帳指導
デンソー工業学園の歴史は1954年に立上げた技能者養成所における、中学校卒業者の養成工教育から始まりました。
基本方針は「学科・実技・心身」の3本柱。デンソー工業学園独自のカリキュラムにて指導。
評価のポイント
- 手帳を介して、気づきや感じることの感度を高め、主体的な学びを促している
- 期間を3つに区切り、少しずつレベルアップするよう指導ポイントを設定している
- 生徒のメンタルケアにも活用
明和県央高等学校(群馬県高崎市)
部活動で活用! Good, Bad, Nextで花園ベスト8を目指す
古代に国府のおかれた由緒ある歴史的環境と新興の商業・住宅環境が融合した、文化的に恵まれた高崎市北部にあります。
- 教育理念
- 本学園は次代を担う子供たちが自分の人生を自ら考え自ら切り拓いて行く知恵と力を育む場の提供とサポートをいたします。
- 教育目標
- 1.向上心を持つ人間の育成
- 2.問題に立ち向かう人間の育成
- 3.コミュニケーション力のある人間の育成
昭和58年 開校
評価のポイント
- 反省ノートにならない振り返り「GOOD、BAD、NEXT」
スコラの商品改善につながる考える力を育成する振り返り指導 - スコラの指導を通じて先生もスキルアップ
神田女学園中学高等学校(東京都千代田区)
セルフマネジメントタイムの設定で、基本動作(書く、時間を意識する、考える)を習慣化
語学教育、多様な留学制度、英語、中国語、韓国語
- 3つの教育
- 他者への思いやりの心=心の教育
- やわらかな智恵=確かな学力
- 自己を展げる行動力=キャリア教育
1890年 創立
評価のポイント
- 週2回、月金にセルフマネジメントタイムを設定し、PDCAサイクルの習慣化につなげている
- 各学年に応じた指導方針を設定している
1年:書き方指導と手帳活用の習慣化 2年:励ます 3年:自主性を促す
創価高等学校(東京都小平市)
スコラ指導を検討する学年横断の委員会設置で、スコラキャリアプログラムを全校で実施
語学教育、多様な留学制度、英語、中国語、韓国語
- 教育方針
- 健康な英才主義
体も、心も、ともに磨き、鍛えながら、一人ひとりに内在している優れた能力を引き出し、育て上げて、それぞれの生徒が自信をもって、社会の指導者に成長していけるようにする教育である。 - 人間性豊かな実力主義
生命尊重の理念に立脚し、限りなく豊かな人間性の開発を行いつつ、社会の指導者にふさわしい実力を身につけていく教育である。
評価のポイント
- キャリア推進委員会の設置
教頭と各学年の副学年主任と若手の先生からなる委員会で、当月のスコラ指導の振り返りと次月の指導を検討 - キャリアプログラムを活用し、定期テストのPDCA実践を指導
日立工業専修学校(茨城県日立市)
生徒同士の「いいとこみつけ&応援メッセージ」でモチベーションアップ
日立工業専修学校は、株式会社日立製作所創業と同じ1910年( 明治43年)に設立された製造技能教育を目的とした学校です。
日立製作所初代社長小平浪平が志した「事業の発展は人にあり」を基本理念として日立発展の基礎を固めるとともに、モノづくりを通じて世界の産業と社会の発展に貢献できる有能な人材の育成をめざしています。
他校にはない独自のシステムによる実践的教育を行い、多様化する産業界のニーズに応える教育機関として重要な役割を果たしています。
評価のポイント
- 先生のコメントに生徒同士の認め合いを追加して、モチベーションを高め合っている
- 昨年の優秀校の事例を取り入れ、積極的に手帳活用の取り組み改善をしている
沖縄県立八重山商工高等学校(沖縄県石垣市)
手帳検定で目指せ!手帳マイスター!!
- 教育目標
- (1) 豊かな人間性、創造性及び健やかな身体を養い生きる力をはぐくむとともに、友愛の精神を以て世界を結ぶ架け橋として必要な資質を養う。
- (2) 社会的な使命感の自覚に基づき、個性に応じて将来の進路を決定させ、普通教育、商業教育及び工業教育を通じて教養を高め、専門的な知識、技術及び技能を習得させる。
- (3) 個性の確立に努めるとともに、社会について広く深い理解と健全な批判力を養い、産業、文化等の発展に寄与する態度を養う。
昭和41年9月20日 政府立八重山商工高等学校設立認可
評価のポイント
- 検定試験実施で手帳活用の定着化を行っている
検定試験実施で手帳活用の定着化を行っている - キャリア教育の一つとして、手帳活用を指導している
キャリア学習プリント(生徒用と指導者用)を作成し、朝10分間のキャリア学習を実施
和洋国府台女子高等学校(千葉県市川市)
スコラキャリアプログラムの徹底活用で効率的なキャリア教育実施
- 教育方針
- 中学・高校・大学までの一貫教育の場として恵まれた環境に施設設備を整え、和魂洋才を基調として明朗和順の徳性を涵養し、実験学習を重んじる学習と、徹底した生活指導に意を注ぎ、有為な日本女性を育成することを目的としています。
昭和23年 和洋国府台女子高等学校設置
評価のポイント
- スコラキャリアプログラムの各単元にアレンジを加えたり、複数回実施して、生徒が自主的に学べるキャリア教育を行っている
- 手帳活用定着化に向け、生徒のモチベーションを高める指導
持ち歩いているその時に褒める、誕生日に貼る用のシールの配布、興味のあることから記入を促す
個人部門 手帳活用術
山形県立山形西高等学校 1年生(山形県山形市)
集中時間のつくり方

評価のポイント
「勉強すること」をテーマに徹底して活用している点集中するための自分への意識付け、予習復習に分けた勉強計画、授業内容の振り返り、隙間時間の学習記録、先生への質問をメモ、テスト勉強で各教科にばらつきが出ない計画などに独自性と汎用性があり、評価されました。
アピールポイントと活用した感想
- 「どれだけ1日に勉強できるか」、そのために必ず勉強できる所は、ペンで区切ったり、先生に質問したい所を上の方のスペースやメモに書いたりしています。
- テスト前は、A,B,Cと教科を分けてバランスよく勉強します。
- 授業の間のスキマ時間も勉強するようになりました。
- ペンで区切った時間はいつもより集中して勉強するようになりました。
- 手帳を開けば、何がわからなかった所なのかを把握でき、テスト前などふりかえり、テストの点数が上がりました。
盈進高等学校 1年生(広島県福山市)
毎日のふり返りと目標達成度のグラフ化でPDCA実践

評価のポイント
「隙間時間の計画と実施確認
1日ごとの振り返りメモをもとに1週間の達成度をグラフ化して、一目で把握しやすくしている点。およびPDCAを実践するために工夫している点に独自性と汎用性があり、評価されました。
アピールポイントと活用した感想
- 毎日決まった時間、勉強したいので、1日の目標時間を達成できた所をマーカーで塗ったり、1日の反省を書くことで明日へ活かすことができるようにした。
- SF講座や塾で習った内容を書くことで、復習の時に役立てられるようにした。
- NOLTYを使い始めてからは、忘れ物の数を減らすことができ、毎日のノルマを意識して、取り組むことができていると思います。
- 2,3日後の未来の予定を書き、その予定通りに行動できた時はおもしろかったです。
千代田区立麹町中学校 3年生(東京都千代田区)
英作文と語彙力をアップさせる使い方

評価のポイント
苦手としている英語の克服に活用している点。特に振り返り等をすべて英作文にして、継続することで、英作文能力の成長を実感されている点が評価されました。
アピールポイントと活用した感想
- 最も重要である持ち物などは、目立つ赤で書く。
- 手帳は上から下に見るので、持ち物などは中央の欄と下の欄で2回書く。
- 英語が苦手なので、余白には英語で日記などを書いている。
- 「赤」を意識して持ち物を書くと「書いた」という意識が残り、忘れ物もほとんどしなくなった。
- 毎日毎日、英語で日記をかいていたので、自由英作文などの能力が伸びた。分からない単語はその場で調べるので、語彙力も上がった。
- 工夫のしようでいくらでも自分のために使えるということが分かりました。
長野県塩尻志学館高等学校 2年生(長野県塩尻市)
自分を成長させる3つのMy rule

評価のポイント
スコラ活用を無理せず継続し、自分を成長させることにつながるMy ruleを設定している点。およびPDCAをしっかり回すため工夫(①3つの視点の目標設定 ②授業の理解度の振り返りの記入 ③科目だけでなく、学習範囲も設定した学習予定 ④次回への意識を高めるためのテストの点数の記入)がなされている点に独自性と汎用性があり評価されました。
アピールポイントと活用した感想
- 3つのMy rule①嘘はかかない ②出来ないことを目標にしない ③自分で何度も振り返って読む
- 毎時間、授業の終わりには、記号で反省を付けています。
- 目標は、勉強、部活、生活の3項目で立てており、毎週の反省もしっかり記入するようにしています。
- 目標を立てる→実行する→反省をする この3つが日々の生活を送る上で出来るようになりました。
兵庫県立西宮高等学校 2年生(兵庫県西宮市)
「折る」をプラスして自己管理力アップ

評価のポイント
実行チェックに「折る」という動作を加え、平面の手帳に立体的な工夫を盛り込んでいる点に独自性があり、かつ誰もが取り入れやすい汎用性を兼ね備えている点が評価されました。
アピールポイントと活用した感想
- 細い付箋は、水色が勉強、ピンク色が持ち物を表しています。学校で貼り、家でできると付箋を折り、一目で分かるようにしました。
- 宿題や持ち物などを手帳にメモする習慣がつき、そのために先生の話もよく聞くことができるようになりました。
- 付箋を活用することによって、宿題も把握でき、忘れ物もしなくなりました。
千葉県立小見川高等学校 3年生
(千葉県香取市)

アピールポイントと活用した感想
- 月間ページに月の振り返りを記入し、そこで出た課題を翌月の計画にし、改善出来る様にしました。
- 週間ページのメモ欄には、各科目ごとの計画時間、実績、残り時間を記入し、時間を管理するようにしました。
- 時間割の中段を担当教科の先生、下段を各学年の先生のスケジュールを記入し、いつ、どこに、誰がいるか分かるようになりました。
尾道市立久保中学校 3年生
(広島県尾道市)

アピールポイントと活用した感想
- 受験生らしく、選抜1までの週のカウントダウンややっておきたい時間の計画もしています。
- 前日に明日どれくらい勉強したいかを分数で表して書いておき、評価をします。
- 学校の授業も評価します。
久留米信愛女学院高等学校 2年生
(福岡県久留米市)

アピールポイントと活用した感想
- 毎日決まった時間に勉強時間や生活リズムを書き込むようにしました。
- 学習の記録と一緒に無駄だった時間も記録し、1日1日の学習目標を達成できたのか、○×で評価しました。
久留米信愛女学院高等学校 1年生
(福岡県久留米市)

アピールポイントと活用した感想
- 今週の目標欄に、毎日することを書き出して、することができたら、ページの一番したにできたものの番号を書きます。
- 自分の納得のいくように、私が見て、わかりやすく書いています。
千代田区立麹町中学校 2年生
(東京都千代田区)

アピールポイントと活用した感想
- 学校や塾で受けたその日の授業内容の詳細を記録し、見直しをするときなどにすぐわかるようにしています。
- 目標に対しての意気込みを英文で書くようにしています。
- 勉強時間の予定を立てるときは、科目だけでなく、復習、宿題、予習に分けて、行うことがはっきりしている場合は、その内容も書くようにしています。
巣鴨中学校 1年生
(東京都豊島区)

アピールポイントと活用した感想
- ①無駄な時間、②とらなければならぬ時間、③勉強時間の3つを色分けしているので、「どの時間が無駄なのか?」や「どのくらい勉強したか?」ということがすぐ分かる点です。
- 今週の良かった点(悪かった点)をかくことで、次に活かせるようにした点
星槎名古屋中学校 1年生
(愛知県名古屋市)

アピールポイントと活用した感想
- ①目標をどれくらい達成することができたかを点数で記入して、点数が低ければ、来週へ持ち越して、なぜできなかったかを記入しました。
- 今日の気持ちを絵文字に表しました。
登米市立登米中学校 1年生
(宮城県登米市)

アピールポイントと活用した感想
- 家に帰ってからすぐに勉強に取り組めるように学校にいるうちに「今週やること」のところに、勉強する内容を書くようにしました。
兵庫県立西宮高等学校 1年生
(兵庫県西宮市)

アピールポイントと活用した感想
- 最初に立てた計画と違うことをした箇所は、赤ボールペンなどで上から書き、できなかったことを確認し、別の日に優先してできるようにしています。
- やるべきことを詳しく書くことで、何時までにどこまでやればいいのかが分かるようにしています。また、焦らず、落ちついて、学習に取り組むことができるようになりました。
朋優学院高等学校 1年生
(東京都品川区)

アピールポイントと活用した感想
- テストなどの時には勉強時間と点数の表を書く。
- 反省はより具体的に細かく書く。
- 今週の目標は自分が達成できそうなことを書く。
個人部門 表紙デザイン
宮崎県立富島高等学校 2年生(宮崎県日向市)
自分の思いのままに描きました。

評価のポイント
時間をかけた手書き作品だと思います。手帳と向き合う時間がつくりだした「間」でペンと紙との戯れに作者も没頭している感じが伝わってきます。描いている時の作者の心を様々に映しだしているデザインなのでしょう。描き切った人にしか獲得できない気持ちよさにも共感しました。
アピールポイント
自分の思いのままに描きました。時間があり、何もすることがなかったとき、丸い模様の中心から少しずつ大きくしていきました。その丸い模様の周りに描いている模様は、緑が好きなので、緑をイメージして描きました。こだわったところは、色です。どのような色のならびにした方が美しくなるかを考えながら描きました。あと、背表紙まで描いたところもこだわったところです。
下書きなしの一発描きです。この表紙のデザインに意味などはありません。ただ楽しく描きました。
函館市立北中学校 3年生(北海道函館市)
どこまでも光り輝けるように

評価のポイント
色鉛筆で昇龍を浮かび上がらせた作品。対象物を描いて表現するのではなく、背景を描くことで対象物を浮かび上がらせる技法と色鉛筆という画材がうまくマッチして、龍の輪郭があいまいに表現されている。この表現により龍の神秘性がさらに加わっています。表紙として使う際の表から裏へのつながりもよく考えられた構図となっています。
アピールポイント
私はミレニアムドラゴンと呼ばれていた2000年4月の夜に生まれたので、全て表紙に表しました。
どんな時でも、どこまでも光り輝けるように、龍も光っているように描きました。
千代田区立麹町中学校 1年生(東京都千代田区)
明るい現在と未来への不安

評価のポイント
たくさんの色、それも多様な素材を使っています。そのため、この表紙には同じ質感の色で構成されたものとは違う深さを感じ取ることができます。良い塩梅のある揺らぎが生まれたと思います。また、表と裏に自分しかわからないストーリーのある変化をデザインで表現し、緻密な作業とともに、熱意と創意を感じました。
アピールポイント
お分かり頂けないかもしれませんが、表紙は現在の自分の心情、裏表紙は未来の自分の心情を表しています。まず、表紙の色合いは、あまり多くの色を使わず、紫色や茶色等の暗い色も少しは入っていますが、全体的には明るい色を使って、現在の自分の心情が明るいことを表現しています。そして、裏表紙の色合いは、表紙よりも色の種類を多くしたり、金色や銀色等の光っている色を入れたりすることで、輝かしい未来への期待と黒色を入れることで自分の未来に対する不安を表現しています。
長野県塩尻志学館高等学校 2年生(長野県塩尻市)
四季を感じられるそれぞれの季節にあわせた童話のデザイン

評価のポイント
好きだから描くという姿勢の作者が、これでもか、まだまだいける!と描きこむ作者の素敵な姿を想像しました。自分の絵の世界観とでもいうのでしょうか、ストーリーと構図を丁寧に考えて描いてきた経験の厚さががにじみ出てきています。その世界観を自分の手帳の表と裏に描いたものを日々使うことは、さらにパワーアップして「描く欲」が生まれるかもしれません。
アピールポイント
この手帳は右から春、夏、秋、冬と四季を感じられるようそれぞれの季節にあわせた童話のデザインを描きました。
手帳の真ん中であり、背の部分の場所には「Sweet ispleasure after pain」とかきました。この意味は「苦しみの後の喜びは甘い」です。苦楽は常に繰り返されるため、今苦しいことをのりこえれば楽しい事が必ずあるので、今努力して頑張ろうと手帳を開くたび思うことができればいいなと思い、右は楽しく、左は少し毒のあるデザインにしました。女性をターゲットにしたデザインなので、特に女性がいいデザインだなと思っていただければとても嬉しいです。
奈良大学附属高等学校 3年生(奈良県奈良市)
大好きなリンゴへの愛

評価のポイント
よく考えられたダイナミックな構図と絶妙な筆づかいで描かれ、他にはないエネルギーが込められた作品。テーマ、題材の選び方も非常にユニークです。大胆な雰囲気ですが繊細な表現もしっかりと施されており、作者の工夫や情熱が溢れ出ています。この手帳を誇らしげに持つ作者の姿を想像すると自然と笑顔になってしまいます。
アピールポイント
私は、秋の味覚であるリンゴを描きました。アピールはリンゴと私が両面に共演しているところです。まず、2015と記入されている表紙は絵のために私が生のリンゴを丸かじりしているところを写真に撮影しました。裏の面は、私がリンゴを手にもっているところです。意味は、自分がどれだけリンゴを愛しているかを表現しました。
岩倉高等学校 1年生
(東京都台東区)

アピールポイント
全てカラーペーパーを自分で切りぬいて作りました。細かい部分はカッターで切りぬいたので大変でした。自分の思いとおりにつくることが出来たので良かったです。
岩倉高等学校 2年生
(東京都台東区)

アピールポイント
音符のマスキングテープで質感を変え、右下には自分の好きなドラムを大きく描きました。太陽は表からも裏からも見える上部中央に。左下は理想の男性です。自分で使うものを自分の好きなデザインにカスタマイズできると、より愛着が持てるので、使いたくなります!外も中もどんどん自分好みにカスタマイズして自分だけの手帳を作りあげていきたいです!!
鹿児島県立鹿屋工業高等学校 3年生
(鹿児島県鹿屋市)

アピールポイント
表紙の紙には、自分の所属している学科のカラー(黄色)を使用した。表紙には学校の校章、学科名を英語の筆記体で描いた。校章を描くことで、学校に誇りを持っていることを表している。裏には所属する学科らしさを示す電子回路図を描いた。
千代田区立麹町中学校 1年生
(東京都千代田区)

アピールポイント
デザインのこだわりは、端に2つある青と黄色の花です。青と黄色はバレーボールのミカサの色です。私は小学校からバレーボールをやっています。ですから、私の夢はバレーボールの選手です。その意味をこめて表紙のデザインに入れました。そして、アピールポイントは女の人の服や髪がマスキングテープを細かくちぎったものを貼りつけたということです。なので、いろんな色が混ざり合ってきれいな色になりました。このNOLTYを見るたびにとても元気になります。
千代田区立麹町中学校 1年生
(東京都千代田区)

アピールポイント
部活や趣味で囲碁をやっていて、大人になっても趣味としてやりたいということを描きました。色紙を円に切ってはったり、円の周りを濃くしたりすることで立体的に見えるように工夫しました。また、たたみを細かく描いたり、碁石が入っているところを色をうすくしたり濃くしたりしてたくさん入っているように描いたりしました。
千代田区立麹町中学校 3年生
(東京都千代田区)

アピールポイント
「無限の可能性」というテーマから、果てしなく広がる宇宙をイメージしたので、それを描きました。硬いブラシを使って、色のグラデーションをきれいにしていきました。白い絵の具をつけたブラシをはじいて大小様々な星を入れました。
和歌山県立古佐田丘中学校 1年生
(和歌山県橋本市)

アピールポイント
ぼくの大好きな電車をおり紙だけを使ってデコレーションしました。ぼくは、近所に走っている南海電鉄道を見て、南海電鉄だけ使うというこだわりがでてきました。作っている時は、おり紙だけを使っているので、とてもしんどかったです。見どころは、最後に一番苦労して作った「天空」です。赤色のラインと車体の緑色がマッチしていて、とてもきれいに見えるからです。大好きな電車に見守られながら、かんぺきなスケジュールをこなしていきたいです。
長野県塩尻志学館高等学校 2年生
(長野県塩尻市)

アピールポイント
NOLTYスコラのシンプルで効率的な手帳の雰囲気を活かしたかったので、白黒でスッキリとした印象を目指しました。表紙の目は、学生である私が目で見たものを感じ、学びたいという意欲を表しました。また、裏表紙の口は、目で見て感じた事、学んだことを自らの口で伝えていく、自分を発信していくという意味を込めました。その上下にある幾何学模様は三角で構成し、自分が進む道を指す矢印を表し、また、その数で自分の進路(可能性)を表現しました。目と口に書かれている英文は私が尊敬するココ・シャネルとスティーブン・スピルバーグの名言を書きました。彼らのように私も後世に残る作品をつくりたいという願いを込めて・・・・・。
千葉市立土気中学校 2年生
(千葉県千葉市)

アピールポイント
押し花や手編みのレースのアクセサリーで装飾した。使用中に誤って濡れてしまったが、その汚れを上手に隠すため前向きに工夫した。
奈良大学附属高等学校 1年生
(奈良県奈良市)

アピールポイント
日本をテーマにした作品にしようと思い、日本の絵画や日本らしい模様を取り入れました。切り絵の中には松竹梅が入っていて、お正月をイメージしています。スコラ手帳全体を見たときに、日本の象徴である富士山の形になるよう、切りました。金色の画用紙を切り絵に使ったのは日本の気品を出すためです。
東京都立八王子拓真高等学校 1年生
(東京都八王子市)

アピールポイント
英語の意味は「たった一本のりんごの樹で人々はこんなにも豊かになれる。」という意味です。何でこういうデザインにしたかというと、ちょうどデザインを考えている時に、夕方のニュースが家で流れていて、安保法案とか殺人とか戦争とか、色んなニュースが流れている中で、そんな大きな問題がある中でも、人は何か大切なものがあれば簡単に笑顔になったり豊かになったり出来るのにな~ とふと思ったことがきっかけで、このデザインを思いつきました。
明和県央高等学校 3年生
(群馬県高崎市)
著作権に抵触する可能性があり、現在事実関係を調査中です。
アピールポイント
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講演者のご紹介

- 文部科学省 初等中等教育局 教育課程課 教科調査官
- 文部科学省 初等中等教育局 児童生徒課 生徒指導調査官
- 国立教育政策研究所 生徒指導・進路指導研究センター 総括研究官
- 国立教育政策研究所 教育課程研究センター 教育課程調査官
宮城県石巻市立公立中学校教諭、仙台市立公立中学校教諭、仙台市教育委員会学校教育部教育指導課指導主事、同確かな学力育成室指導主事として学力向上、キャリア教育を担当。2013年4月より現職。
東北大学との教育研究により2008年小柴昌俊科学賞を受賞。現職では、小学・中学・高校のキャリア教育、中学・高校の特別活動を担当。
経済産業省、厚生労働省、文部科学省などの有識者委員を数多く歴任。

- 元・埼玉県立越ヶ谷高校 教諭
- 産業能率大学経営学部 教授
- 河合塾教育研究開発機構 研究員
- 河合塾コスモ名古屋 非常勤講師
空手のプロ生活を経て、埼玉県公立高校の教員として25年間勤務して、2013年3月に定年退職。2013年3月に定年退職。2013年4月から河合塾教育研究開発機構研究員、2014年4月から産業能率大学経営学部教授。
高校教師退職後は、上記の仕事の傍ら、AL型授業に関する研修会行使を年間100回ほど務めながら、全国を行脚している。
「AL型授業とアクションラーニングを全国に広げる」を自らのミッションとしている。
主催
後援