「SDGsの研修にはどのようなものがある?」「どうやって選べばいいのかわからない」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
SDGs研修の選び方を間違えると予算を無駄に使ってしまう可能性があります。この記事では、SDGs研修の選び方や目的について解説しています。
自社にあったおすすめの研修方法についても紹介しているため、ぜひ参考にしてください。
目次
SDGs研修前に知っておくべき実現のステップ
SDGsの取り組みは以下のような段階に分かれます。「SDGコンパス」の5ステップを見ていきましょう。
1. SDGsを理解する
2. 優先課題を決定する
3. 目標を設定する
4. 経営へ統合する
5. 報告とコミュニケーションを行う
コラム:SDGコンパスとは?5つのステップと活用のためのポイントを解説
理解する段階から、優先課題の決定と目標設定、経営へ統合して報告・コミュニケーションと段階が分かれています。どの段階にいるのかで必要なSDGsの研修は変わるため、まずは自社の立ち位置を把握しましょう。
SDGs研修の目的や必要な理由
SDGsの研修が必要な理由や目的としては、以下の3つが挙げられます。
●SDGsに対する正しい理解
●自社のSDGsの取り組みに対する意識の定着
●ブランディングや企業価値の向上
研修の目的や理由を事前に理解しておきましょう。
●SDGsに対する正しい理解
まず、SDGsを正しく理解してもらう必要があります。言葉はよく聞きますが、「どのようなものなのか、どのような活動なのか」わかっている従業員は限られます。
従業員の視点や足並みを揃える意味でも、まず理解するステップとして研修が必要です。
●自社のSDGsの取り組みに対する意識の定着
SDGsについて理解ができたら次は意識の定着です。これまでやってきたことでSDGsにつながることを整理・認識したり、これからの取り組みについて従業員が「自分ごと」として意識できるように、研修を選ぶのが望ましいでしょう。
「研修を実施して業務にどう関わるのか」「どのようにSDGsを推進するのか」を考えて、日々の仕事に活かすのが大事です。
●ブランディングや企業価値の向上
企業価値はステークホルダーなど外部の評価によって左右されるものです。定期的にSDGsの研修を実施している取り組みを公表すると、外部からの評価も高まり、企業価値の向上につながる可能性が高いです。
反対にまったくSDGsに取り組んでいない、研修を実施していない企業はイメージダウンにつながる場合があります。
最も気を付けたいことは、SDGsに取り組んでいると公表したうえで実態が伴っていない「SDGsウォッシュ」と呼ばれる状態です。表面的には目標などを掲げていても、取り組みが見えないと実施していないと思われる可能性があります。
取り組みの結果や数字を報告することはもちろん、積極的に研修を実施して、その事実を外部に公開することも、SDGsに真剣に取り組んでいるアピールになるでしょう。
SDGsの研修の選び方
SDGsの研修の選び方には4つのポイントがあります。
●自社のSDGsの取り組みレベルに合わせる
●研修の対象者を意識する
●研修のゴールと期日を明確にし、見合うものを選ぶ
●予算を確認し、見合うものを選ぶ
どの項目が欠けても良い研修を選べない可能性があるため、それぞれの解説を確認しましょう。
●自社のSDGsの取り組みレベルに合わせる
まず自社がどのぐらいSDGsに取り組めているかのレベルを確認しましょう。上記はNOLTYプランナーズが作成したSDGs浸透度診断チャートです。
2択の質問に答えていくと、自社がどの段階にあるのかが、AからFで判定されます。どれに当てはまるかで、どんな研修内容が合っているかがわかります。
レベルを伝えたうえで自社がどのような研修を実施すべきか、研修のプロに相談しましょう。お気軽にNOLTYプランナーズにお問合せください。
●研修の対象者を意識する
研修の選び方では、対象者も重要な項目です。以下のようにさまざまなパターンがあります。
・SDGsの推進担当者のみ実施する
・役員のみに実施する
・役員と管理職のみに実施する
・全社員に実施する
参加者のSDGsの理解度や企業内での浸透度によって、研修の参加者の対象が決まります。まず、取り組みレベルに合わせて、どのような内容が適切かを判断したうえで、誰を対象にするのかを決めましょう。
●研修のゴールと期日を明確にし、見合うものを選ぶ
SDGsの研修のゴールと期日についても考えるべきです。「いつまでに、どのような状態になっているべきか」を決めて明示しましょう。
目標を設定しないと、ただ研修を受けて満足してしまいます。研修内容を決める段階からゴールを意識して、その研修を終えたあとに理想的な状態になっているかを考えて研修内容を決めるのがおすすめです。
●予算を確認し、見合うものを選ぶ
SDGsの研修にかけられる予算も考慮しましょう。SDGs推進についている予算を使う以外にも、人事や各部門で持っている、研修費を充てることもできるかもしれません。社内で確認してみましょう。
予算をかけて実施しても「効果がいまいち......」ということがないように、目的と効果を優先しながら、よく検討しましょう。
SDGs研修の種類
SDGsの研修の種類は、以下の3つに大きく分類されます。
●ワークショップ型
●会議室などでの講義型
●映像視聴型
研修の形式によって特長や効果が異なるため、それぞれの研修の種類について確認しましょう。
●ワークショップ型
SDGsの研修はワークショップ型が最もおすすめです。特定のテーマで議論しながらSDGsの実現のステップを体験できます。
ワークショップ型はできることが幅広く、カードゲームを取り入れている場合もあります。また、扱うテーマを柔軟に変えやすい特徴があります。
堅苦しい研修ではなく、参加型で楽しみながらできる点や、対話やアウトプットをすることでより思考が深まったり、「自分ごと」として捉えやすくなるという点でもおすすめです。
●会議室などでの講義型
講義型は、スタンダードなビジネスでの研修に多いです。イベントホールの会議室などで行われたり、外部から講師を招いて自社の会議室などで実施する方法です。
講義型に関しても研修内容を柔軟に決められます。一方で、テーマが多岐に渡るのでどのような内容にするか決める難しさもあります。
また、参加者のレベルや講師のわかりやすさなどで満足度が変わるため、対象者の選定や講師選びが重要です。
●映像視聴型
映像視聴型は、時間や場所が自由で全社員を対象にできるのがメリットです。また、Eラーニングのシステムと組み合わせて、それぞれの社員の理解度をチェックしたり、アンケートを回収したりできます。
基礎知識の定着には向いていますが受動的であるため、SDGsを自発的に考える機会が少ない研修方法です。
SDGs研修に迷ったらワークショップ型がおすすめ
SDGsの研修に迷ったらワークショップ型がおすすめです。研修といえば、会議室などで実施される講義型がよくイメージされますが、実はテーマや講義内容を決めるのには苦戦しがちです。
また、映像視聴型は自発的に考えて発表するなどの能動的な動きができません。最初に基礎的な知識を一斉に身につける目的では実施しやすいですが、テストやアンケートで定着度を確認したり、その後のアクションにどうつなげるか、といった点も考えることが必要です。
NOLTYプランナーズではSDGsの研修についてのご相談を受け付けています。研修を検討している場合は、ぜひ以下のフォームから気軽にお問合せください。