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手帳指導コラム

NOLTYスコラ プログラム

中学校・高校の「手帳」に関する記事をまとめています。

2023.04.19

キャリア・パスポートの書き方 |小学校・中学校・高校の質問例

2020年から小学校・中学校・高等学校で使われるようになった「キャリア・パスポート」。何を目的としたもので、どのような効果が期待されているのでしょうか。また、小学校・中学校・高校ではそれぞれどのような内容になっているのでしょうか。キャリア・パスポートの設問の例文もご紹介します。

目次

キャリア・パスポートの基礎知識/

キャリア・パスポートとは?

キャリア・パスポートとは、児童・生徒が自分の成長を自己評価できるように工夫されたポートフォリオのことを指します。2020年4月、文部科学省が全国の小学校、中学校、高校に導入を決めたものです。単なる手帳、日記、作文とは異なり、入学から卒業までの中長期的な振り返りと将来の展望を図るためのツールです。

キャリア・パスポートが導入された理由

キャリア・パスポートを用いることで、学生自身が1年間、学んだ内容を振り返って整理しやすくすることができます。振り返って自身の成長を知ることで、得意分野や個性の発見につながるほか、早い頃から振り返りを習慣付けられれば、将来を見通す力の養成にもつながります。将来の自分(自己実現)や理想的な働き方などを見つけるきっかけにもなります。
先生にとっても学年・学校間で学生一人ひとりの情報や個性を理解しやすくなるといったメリットがあり、進路指導や就職支援にも役立ちます。

キャリア・パスポートの管理方法

キャリア・パスポートは生徒自身が作成し、学校で管理します。キャリア・パスポートは小学校入学から高校卒業までを記録するもののため、学年間の引き継ぎは学校側で行いますが、進学にあたっての校種間の引き継ぎは生徒が行います。

キャリア・パスポートに必要な3つの視点

キャリア・パスポートでは教科学習、学科外活動(運動会・体育祭・修学旅行などの学校行事、児童会・生徒会活動や係活動、部活動など)、学校外の活動(ボランティアなどの地域活動、家庭内や習い事などでの取り組み)の3つの視点が大切と言われています。教科や科目の成績だけが学校行事だけがキャリア形成に重要なわけではないという考え方に基づき、それぞれの視点での振り返りを行い、いずれかに偏らないよう心がけましょう。3つの視点に即したフォーマットを使うことも必要です。

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小学校のキャリア・パスポートの書き方

小学校のキャリア・パスポートの特徴と書き方のポイント

小学校のキャリア・パスポートは、基本的には質問例、自己評価項目、先生・保護者からのコメントの3つで構成されています。1~2年生、3~4年生、5~6年生でそれぞれ質問項目が追加されており、3~4年では「今のわたしについて考える」という項目が追加、5~6年では「高学年として頑張ること」などの複数項目が追加されています。学年が高くなるにつれて詳しく自己分析できるようにすることが目的です。

小学校のキャリア・パスポートの質問例

「この1年でできるようになったことを書きましょう」
「どんな〇年生になりたいか宣言しましょう」
「こんな自分になりたい!(学習面・生活面・家庭面・習い事などその他)
「なりたい自分にどれだけ近づけたか振り返りましょう」

出典:「キャリア・パスポート」例示資料等について
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/career/detail/1419917.htm

中学校のキャリア・パスポートの書き方

中学校のキャリア・パスポートの特徴と書き方のポイント

中学校のキャリア・パスポートは、学期ごとの目標、振り返りなどで構成されており、3学年を通じて同じ内容になっています。小学校との大きな違いは「自己PR」の項目が設けられている点です。自分の良いところを見つけるだけでなく、「どう伝えるか」も考えられようにするのが目的です。

中学校のキャリア・パスポートの質問例

「今の自分(自分の好きなこと・もの、得意なこと・もの、頑張っていることなど)、私の自己PR」
「なりたい自分になるために身に付けたいことと、そのために取り組みたいこと」
「学習面・生活面・家庭面・その他の振り返りと、今後挑戦・行動しようと思うこと」

出典:「キャリア・パスポート」例示資料等について
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/career/detail/1419917.htm

高校のキャリア・パスポートの書き方

高校のキャリア・パスポートの特徴と書き方のポイント

高校は小・中学校よりも記述式の設問が増えており、自分で考える項目が非常に多くなっています。「何を取り組むか」だけでなく、さらに「どう取り組むか」まで自分の言葉で考えて記述させることも重要です。また、小学校から高校までを振り返る項目や、30歳の自分を想像する項目など、小学校・中学校に比べてより長期での振り返り・展望が求められています。

高校のキャリア・パスポートの質問例

「今学期の間に、特に心がけて取り組もうと思っていること(授業・学校行事・部活動など)」
「今学期を振り返って、自分なりに取り組んできたことやよかったこと(授業・学校行事・部活動など)」
「自分自身の現在と将来について、強みと成長させたいことをまとめる」
「将来どのように社会に貢献していきたいか」

出典:「キャリア・パスポート」例示資料等について
https://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/career/detail/1419917.htm

(まとめ)キャリア・パスポートとは?キャリア教育の重要性と制度のメリット

キャリア・パスポートとは、キャリア教育を目的としたポートフォリオのことを指し、小学校・中学校・高校の12年間にわたって記入していくものです。振り返りと来学期の目標設定などを繰り返し、進路につなげることを目的としていますが、充実した振り返りや目標の実現を行っていくためには、1日・1週間単位で計画作成や振り返りを行っていくことも重要です。手帳などの日々の記録ツールとあわせて活用することで、より高い効果が期待できるのではないでしょうか。

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