進学推進部長の声
プレミアコースについて
横浜高等学校では、2020年に男女共学化という大きな学校改革を行いました。改革の一環として、もともとの「進学コース」を「プレミアコース」と改称、難関大への進学やグローバル人財の育成を目指すコースとしてリニューアルしました。
スコラ手帳を導入した目的
学力を伸ばすためには学習の習慣化が不可欠です。さぼりたい日や気持ちが乗っている日などいろいろな日がある中で、小さなことでも継続するというのはとても大事なことだと考え、習慣化のためのツールとしてスコラ手帳を導入しました。実際に導入してみて、「習慣づけ」についてこの手帳ひとつで意識できるので助かっています。
手帳に記録することで、「思っていたよりも特定の教科を勉強している時間が多い」や「意外と無駄な時間がある」といった気づきにもつながるので、生徒たちには自分を見つめ直すためにも使ってほしいと思っています。
生徒への指導方法
毎日回収し、一人一人にコメントを書いて返却しています。
手帳の回収については、朝登校した生徒が自分で職員室に提出しに来るというルールにしています。このルールにしたのは、朝に教室で急いで手帳を書いている生徒を見たからです。そのとき生徒たちには「こちらは生徒が書いてきたものに対して手を抜かずに毎日コメントをしている。コメントだって一人ひとり違う。手帳がどういうものなのか、もっと考えて書くように」と伝えました。生徒には手帳を「書いて提出しなければいけないもの」と捉えるのではなく、手帳を書く意味を考えて使ってほしいと思っています。
コミュニケーションツールとしての手帳
手帳に書いてある内容で「ちょっと気持ちが落ちているな」など、生徒の気持ちの変化にも気づくことがあります。これは日々手帳の内容を見ていないとなかなか気づけないものだなと感じます。自分の教員歴の中で、クラスで不登校が一人も出ていない、転学・退学も一人もいないのは、そういった手帳を通じた生徒との密なコミュニケーションが関係しているのかもしれません。
手帳と受験指導
本コースでは、生徒の特性に合わせ、第一志望校合格に向けての受験校のプラン作成を行います。その際に、日々手帳を通して築いてきた生徒との信頼関係が活きてきます。こちらが考えた併願校のプランを見せたときに信頼関係が築けていれば、「ずっと向き合ってくれていた担任が自分のためにこういうプランを組んでくれている、頑張ろう」と生徒は感じてくれます。
手帳は生徒の性格を知るツールとしても役に立ちます。手帳に書いていることから「この子はできなかったときにこういう風に思うんだ」と知り、そこから受験プラン作成の際に「共通テストで失敗したらもっとへこむだろうな」「そこから立て直しを図るためにどうしたらいいか」などと生徒の特性を考えながらプランを組むことができます。
スコラ手帳を通じて育てたい力
人のため、社会のために行動できる人間になってほしいと思っています。まずは自分のことをしっかり管理できなければ、人にいい影響を与えたり社会のために活躍することはできないと思います。自己管理がしっかりできる自立した人は、それぞれの場所でリーダーになれます。そうすると、人を巻き込んで仕事をしたり、人が寄ってきたり、仕事の幅も変わると思います。生徒には社会に出たときに役立つ自己管理力をしっかり身に付けてほしいと思っています。