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探究指導コラム

NOLTYスコラ 探究プログラム

中学校・高校の「探究」に関する記事をまとめています。

2021.11.16

『総合的な探究の時間』授業開始に向けて準備すべきこととは?【後編】

目次

来年度からの『総合的な探究の時間』の実施に向けて、各校での準備が始まっています。

今回は総探の担当者が準備する必要があると思われることについて、私たちが様々な学校を支援させていただく中で気づいた全11項目を2回に渡り、お伝えできればと思います。

 

 

コラム前半はこちら⇒『総合的な探究の時間』授業開始に向けて準備すべきこととは?【前編】



⑥ICT機器の確保について考える

ICT機器の部分的な利用と限定したとしても、情報収集などではICT機器を使用するケースが想定されます。配備が無い学校では学年全員分の端末が無いケースなどもあるのではないでしょうか。


◆全員分の端末が無い場合

 ⇒輪番でパソコン室を使用する、または生徒個人の端末を使用するなどが想定されます。

◆パソコン室を使用する場合

 ⇒ICT担当や情報担当の先生と相談して日程・時間の確保、クラスの割り振りを考えておく必要があります。

◆生徒個人の端末を使用する場合

 ⇒月末は容量制限などがかかり思うように作業できないケースが想定されます。場合によっては宿題などにする必要があるかもしれません。




⑦図書室の使用について相談しておく


ICT機器同様に、情報収集では図書室を授業で使用するケースも想定されます。事前に時間と場所の確保の依頼や、場合によっては書籍の探し方などを生徒に伝えていただくことも担当の先生に相談しておく必要があるかもしれません。


進路講演と探究活動が連携していく場合には進路、外部の企業と連携する場合には企業など、関係各所との調整には意外と時間がかかるとのお話をよく聞きます。複数人で確認していくと漏れなく進められるかもしれません。



⑧管理職から探究活動推進のお墨付きをいただく


係ではない先生すると、「探究活動は全くの新しい活動」と距離感を持たれるケースが多いように感じます。係の先生が意欲的に推進するためには『学校として探究に取り組む』という大義名分と、担当者と一緒になって探究を推進する仲間・パートナーが必要です。


様々な方法でそれらを得ることができると思いますが、時間がかかる点は留意が必要です。

実践校に伺うと、管理職から依頼を受けて担当・担当チームができているケースが多いように見えます。まずはスタートするという号令を得ることからスタートになるということでしょうか。


NOLTYプランナーズでは、学校外から以下のようなサポートをさせていただきます。

・他校の実践例を共有する  ・他校の先生と話す機会を提供する

・年間計画について案を作成する  など


探究についてのご相談はこちら



⑨探究を推進するチームがある


教科担当をしながら総探担当をするケースが多いと思います。準備、振り返り、改善のサイクルを複数名で回せる体制が必要となります。

少なくても3~4名体制で回している学校が多いです。学年会で簡易的な振り返りをしているケースもあります。



⑩教材の準備


教材の準備は、大きく分けて「学校で作成する、外部から調達する」という2つの選択肢があります。どちらにもメリット・デメリットがありますが、本稿では係の先生が他の先生に共有するという目線で必要なことを挙げてみました。


◆探究活動の目的が書き込める欄がある

 ⇒実践していく中でつい忘れがちになる部分です。立ち戻れる場所を作っておく必要があります。

◆探究活 動の全体像を生徒に説明する資料と探究学習の年間計画

 ⇒できれば3年間のものがあると良いです。

◆各授業で先生が生徒に説明する資料

 ⇒資料については、そのまま使う学校と授業者毎にアレンジを加える学校があります。

  そのまま使用する場合は準備負担が減るというメリットがあり、アレンジを加える場合には授業者が事前に資料を確認するというメリットがあります。

◆活動、作業するためのワークシート

 ⇒学校で自作する場合、安定的に探究に取り組めるようになるまではプリントアウトする方が良いかもしれません。冊子にすると最初に完成させる必要があり、後からの修正が難しくなります。



⑪評価をどうするか考える

評価については今後、多くの実践例が望まれるところであり、私どもも模索をしているところになります。

簡易的に評価できることとしては、探究に必要な知識を十分に得ているかという点をペーパーテストで測ることでしょうか。


NOLTYスコラ 探究プログラム 小テスト



自己評価、客観評価ではルーブリックが用いられるケースが多いと思います。

自己評価は慣れていないとブレが出てしまいますので、1年間の中で数回は行う想定をした方が良いと言えます。例えば探究のステップごとに振り返り、自己評価するなど。また、自己評価をチームやグループの中で共有することでその精度はさらに向上していきます。




客観評価についてはルーブリックでの見取り評価以外にもアセスメントツールを導入していくケースも考えられます。


参考:河合塾 学びみらいPASS




以上、先生方の参考になれば幸いです。お困りごとなどお気軽にご相談ください。




 


株式会社NOLTYプランナーズ