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NOLTYスコラ プログラムの導入事例

NOLTYスコラ プログラム

導入校の事例をご紹介します。

“LOVE&SENSE”を持った人づくり ~生徒に常に問い続ける10年後・20年後にどうありたいか~
取材日 : 2022.01.12
  • 高等学校
川崎市立川崎高等学校 様

“LOVE&SENSE”を持った人づくり ~生徒に常に問い続ける10年後・20年後にどうありたいか~

導入いただいた手帳
普通科 NOLTYスコラ ベーシック
福祉科 NOLTYスコラ ライト
導入の目的
・計画力、自分を俯瞰する力(メタ認知)、情報選択・編集力、習慣化力など
都道府県 神奈川県
学校概要 公立/高等学校
合格実績 令和二年度(普通科) 国公立大学・大学校30名、早慶上理・MARCH88名

生徒の声①

スコラ手帳について

最初は毎日書くのがめんどくさいなと思いました。しかし、校内で他の人の手帳活用を見る機会があり、勉強時間を手帳で管理していたり、デコレーションしていたりする様子を見て自分も真似してみようと思いました。そのため、中身にはテープ式のシールでデコレーションをしたり、表紙にはその年への想いを込めて、花言葉から選んだ花の絵を描いたりしています。デコレーションをしている時はとても楽しいですし「手帳を使おう!」というモチベーションにも繋がります。

手帳を活用して感じる自分の変化

スコラ手帳を使うようになり、メモをする習慣が身に付きました。たまにですが、自分の思ったこと感じたことなどを下の方に一言日記のように書き、後から見返した時に「こんなことあったな」「こんな風に感じたんだ」と思い返せるように“今の自分”を手帳に残すようにしています。

将来を見据えて、日々の可視化と小さな目標の繰り返し

私の将来の夢は、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団に入ることです。もちろんこの目標は簡単ではありません。しかし、手帳で毎週小さな目標を立て、実行することで少しずつでも夢に近づけていけたらいいなと思っています。また、その過程として高校を卒業したら音大に進学したいです。音大へ進学するためには、実技はもちろん、学習もしっかりしなければいけません。そのため、手帳には「青:フルートを練習していた時間」「紫:学習をしていた時間」で色分けして記入し、しっかりバランスがとれるように可視化しています。

手帳は唯一自分の手で自分のことを書き残せるもの

スマホの入力は機械が打っている感じがしますが、文字で書くことで自分で書いているという実感を持てます。また、字も含めてその時の感情が残ります。頑張った時間もダラダラした時間も全て自分が選択したことです。でも、時間は止まってくれない。だからこそ、私はその分手帳を通して、自分を見つめることで時間を大切にしています。手帳に自分がどのように過ごしてきたか書き残しておくことで、自分が何かに躓いたり困ったりしたときに、手帳を振り返ることが自分の助けになると思います。

生徒の声②

スコラ手帳について

最初はやらされていると感じましたが、とりあえず続けて使ってみました。すると先生から言われたことを忘れなくなり、忘れ物や提出物遅れが減りました。使い続けることで手帳の良さを実感し、それからは進んで活用しています。手帳の表紙には100円ショップで買ってきたかわいいシールをたくさん貼り、毎週の目標はピンクで書いています。

先生が伴走してくれるのは高校生が最後

クラスでは、出席番号で曜日を決めて先生にこの手帳を提出します。なかなか先生に面と向かっていうのが難しいこともあるので、手帳を通して先生方とコミュニケーションが取れるのはとてもありがたいです。また、このようにしっかりと見守っていただけるのは、高校生までだと思います。だからこそ、手帳で先生とのやり取りできることが本当に嬉しいです。ちなみに、担任と副担任のどちらからコメントがくるか返却されるまでわからないことも楽しみの一つです。

手帳活用のポイント

手帳を使う中で意識していることは「継続して使うこと」です。正直、計画を立てることは苦手なのですが、提出物や宿題、1日の振り返りだけは毎日書くようにしています。また書く際は見栄を張らず、正直に書くことを意識しています。そうすることで、何かできなかった時に「次はこうしよう」とアドバイスを先生からいただけます。

手帳を使うことが「自分の力になる」という実感

手帳にはなるべく読みやすい字で書くようにしています。看護師になることが私の将来の夢です。この仕事では申し送りを書くことがあります。他人が読みやすい字で書くよう意識することは、社会に出てからも活きてくると思います。最初は私もやらされていると思いつつ手帳を使っていましたが、続けることで必ず自分の力になるので、みなさんも頑張って続けてみてください。

生徒の声③

スコラ手帳について

縦に書く手帳は初めてだったので、正直大変そうだなと思いました。ただ、私も校内で他の人の手帳活用を見る機会があり、自分ももっと使ってみようと思いました。基本的な使い方としては、提出物はピンクで書き、タスクは終わったら線で消すようにしています。夏休みは書くことがなかったので、手帳ですがメモ帳のように数学の計算式を書いたり、覚えたい単語や用語をひたすら書いたりもしました。

1冊の手帳になんでも書く

手帳を通して小さい文字でどこにでもメモをする習慣が身に付きました。以前は友達との約束を頭で覚えていましたが、今は何でも手帳に書いています。周りの友達の中にはスマホアプリで予定を管理している子もいますが、入力するよりも手で書く方が早く、情報をたくさん残せます。授業中はもちろん、どこでも開いて書けるこのスコラ手帳は、私にとって情報が1つになった大きなアプリのようなものです。

アプリで届いた情報を“手帳”に落とし込む

学校で使っているアプリからは、課題プリントや小テストの予定、事務的な連絡がきます。たとえば、小テストの連絡が来た場合は、手帳の時間割の横にプリント番号を書いて、ここがテスト範囲とわかるようにしています。また学年主任からは、愛のあるお言葉がたまに送られてきますね(笑)正直内容は哲学的でわからないこともありますが、締めくくりには必ずある「LOVE&SENSE」が印象的です。

時間を効率的に使い、一歩大人に近づくための手帳

漠然としていますが、私は将来会社員や公務員として働くんだろうなと思っています。両親が手帳を使っていることもあり、大人はみんな手帳を持っているイメージがあって、一歩でも大人に近づけたらいいなという気持ちが手帳活用のモチベーションです。また、手帳を使うことで1日の時間の使い方を具体的に捉え、効率的に動けます。就職活動や受験勉強などこれからのことを考えると、時間を効率的に使えることは大切なので、そういったことを意識して手帳を使っています。

学年主任の声

学校について

本校は普通科、生活科学科、福祉科の3つで構成されており、普通科のみ中高一貫です。私の学年では、普通科はベーシック、生活科学科と福祉科はライトを導入しております。学校の特徴としては、教科教室型やノーチャイム、生徒1人1台パソコンを持たせたICT機器のフル活用などでしょうか。

NOLTYスコラ プログラムを導入した目的

これを通して生徒たちに身に付けてほしい力は一言では言い表せませんが、具体的に挙げるとすると計画力、自分を俯瞰する力(メタ認知)、情報選択・編集力、習慣化力などですかね。ただ、このインタビューを通して生徒一人ひとりが語ったことがすべてだと思います。また、生徒たちには常に「 LOVE&SENSE 」を身に付けようと伝えています。「 LOVE」は、愛嬌。ビジュアルや能力ではなく、人を愛し愛される人であってほしいという想いです。「 SENSE 」は、生徒たちに身に付けてほしい資質や能力を総称してSENSEと呼んでいます。

「見守っているよ」というメッセージとして

担任・副担任の先生方には生徒の手帳にフィードバックしてくださいとお願いしています。これは、必ずチェックしてください、コメントしてくださいということではなく、私たちがみんなのことを見守っているよということを生徒たちに伝えてほしいという想いです。その中で完全にルールを決めてしまうと先生方の負担が増えるので、細かい運用は先生方にお任せしています。多くの先生方は真面目なのでやるとなったら100%を目指す方が多いですが、週ごと曜日ごと隔週など、7人のうちだけ1人でもコメントを書く、どうしても忙しい時はハンコだけなど、業務の終わる範囲内でできるだけ生徒たちとコミュニケーションをとってみてくださいとお伝えしています。

情報選択・編集力を育む。ICTと一緒に使う“手帳”の役割

また本校では普通科の生徒に一人一台パソコンを持たせています。基本的には学校生活を通したさまざまな情報がその中に入ってきます。手帳の立ち位置としては、情報全体を俯瞰し、必要な物だけピックアップして記録することです。ICT化による発表ツールやレポートの作成、PDFでのペーパレス化などの便利さは活かしつつ、ICT機器による情報の波を手帳に書くことで整理します。デジタルツールの情報は無意識ですが、手帳に書いた情報は「手で書く行為」を通して、うっすらと意識し続けることができます。

常に生徒たちの10年後、20年後を見据えて

具体例を挙げるならばメモを取るようになったこと、計画を立てるようになったこと、忘れ物をしなくなったことが、このプログラムを通して実感している生徒たちの成長です。ただこれは一部にすぎず、目指す先は人間力。つまり「 LOVE&SENSE 」を身に付けてほしいです。時間を守る、約束を守るといったことの上に、人は信頼関係を築きます。だからこそ、愛される人はそうしたことが基本的に身に付いています。また、人と人とが関わっていく中で、生徒たちには自己表現と他者認識を両輪でしっかりできるようになってほしいです。現在、高校2年生ですがいわゆる高校3年生で行う出口指導ではなく、常に生徒たちには10年後、20年後どうありたいか、何をしたいかを問い続けています。進学=ゴールではない。日々伝えている「 LOVE&SENSE 」という言葉のあそびや余白から生徒たちには、思考を深めてほしいですね。今は理解できなくても、いつか気づくことがあったら嬉しいです。

株式会社NOLTYプランナーズ