オリジナル手帳のNOLTYプランナーズ

インタビュー

インタビュー

佐野 惣吉氏

コーポレート・コミュニケーション室 広告・ブランドチーム
チームマネージャー
佐野 惣吉氏

住友林業株式会社 様

■Profile

「木」をキーワードに、さまざまな事業を展開。山林経営から始まり、木材建材の流通・製造、住宅事業、不動産事業、リフォーム、その他住関連事業など多岐にわたる。グループ企業を国内外に多数構え、グローバルな経営が行われている。

2009年現在

貴社について説明していただいてもよろしいでしょうか?

住友林業の創業は、元禄4年(1691年)にさかのぼります。 住友家が愛媛の銅山開坑に伴い、木材の伐採・調達を行ったのが始まりです。 ところが、明治に入ると煙害や木の伐採が原因で山の荒廃が目立つようになっていきます。 当時の別子支配人・伊庭貞剛(のちの住友2代目総理事)は、「あをあをとした姿にして之を大自然にかへさなければならない」と決意し、「国土報恩」の精神のもと、「大造林計画」を樹立。

ちなみに「大造林計画」ではどのくらい植林をされたのですか?

多い時で年間100万本以上もの杉や檜を植林し、荒廃した山を、緑あふれる山へと復活させました。 そうした伊庭貞剛の偉業は、住友林業の原点として経営理念に明文化され、今もなお大切に受け継がれています。

社員へ経営理念を浸透させるきっかけを教えていただいてもよろしいでしょうか?

住友林業の好感度や認知度を高める広報活動を模索するために、お客様や社員へのヒアリングを重ねた結果、多くの人が当社に対する企業イメージとして“長い歴史で培われた信頼”をもっていることが分かったのです。 そこで、長年継承してきた住友精神を、広告などを通して積極的に世間へPRするようになり、改めて社員たちへも経営理念を浸透させることが重要だと実感するようになったことがきっかけです。

経営理念を浸透させるのにどのような取り組みをしましたか?

社員へしっかりと情報を提供するのに役立つツールとして目に留まったのが、普段何気なく携帯している「社員手帳」だったのです。 ところが、それまでの社員手帳といえばノベルティのような意味合いが強く、社員のための手帳として十分な機能をもっていませんでした。 経営者は手帳を愛用している人物でもあります。せっかくコストをかけて作っているのだから、少しでも価値の高いものにするように、と社員手帳の全面的な見直しが指示されました。

社員手帳のどのような点を見直されたのですか?

まずは、社員手帳を“使われる手帳”にすることが最大のテーマでした。 使ってもらえるような手帳にするためには、ターゲットである社員たちに使いやすさや便利さを実感してもらうことが必須条件です。「常に携帯できる」という手帳のメリットを活かしながら、以下の4つのポイントを軸に改訂していきました。

その4つのポイントとは?

手帳サイズに合わせたツールを多数作成。事業部ごとに社員への携帯が義務付けられている情報・コンプライアンス資料、内容の変更が頻繁に発生するものを中心に挟み込み式のツールとして開発している。

①「経営理念」を社員がいつでも振り返り確認できること ②社員に携帯させたい情報をコンパクトにまとめる ③機能性の向上と女性社員も携帯したくなるデザイン ④環境に配慮された素材の検討 特に、経営理念や経営方針の振り返りは、経営者から強く求められた点でしたし、住友林業の社員であることを誇りに思ってもらう上で不可欠なものでもあります。「社員たちに改めて自分たちの会社の素晴らしさを知ってもらいたい」という思いが、手帳の改訂方針へとつながっていったのかもしれませんね。

新しい社員手帳を製作する上で工夫した点を教えてください?

内容面の工夫としては、経営理念・方針・目指すべき社員像など、社員に一番伝えたい内容はトップページに掲載しました。 こうすることで、社員に対して重要度の高い情報であることを強調することが目的です。

貴社、独自の工夫などはありますか?

私たち住友林業の社員は、「木のプロ」です。住まいの購入となれば、お客様にとって一生で一番高い買い物になるもの。 そんな人生の重大な投資を私たちにおまかせくださっているのですから、期待に応えられるように木や建築に関する知識は不可欠です。 プロとして知っておくべき建築用語一覧や、社員の検索頻度が高いキーワードなど、業界特有の情報を掲載することで、手帳を手にする機会の向上を図りました。さらに、海外で仕事をする社員のために、経営理念を英訳したものや主な樹種の英単語も掲載しています。  機能の面では、手帳をスーツの内ポケットに入れられるサイズにし、物理的な持ち運びやすさを追及。さらに、表紙カバーには廃棄の際に有毒ガスを出さない素材を採用するなど、環境への配慮も行っています。

社員手帳を浸透させるために工夫したことはありますか?

一番効果的なのが、経営者が自ら社員手帳を活用している点だと思います。 たとえば、新入社員の入社式では、社長が手帳を持ちながら経営理念を説明します。 こうすることで、社員手帳には、住友林業の社員として知っておくべき情報が掲載されていることを意識づけることができるのです。 また、社長と一般社員との定期的な意見交換の場でも手帳を活用し、経営者が必要と考える情報が記載されていることを意識付けています。 経営者が社員手帳を使用しているという情報は、社内報や、イントラネットなどを通じて、社員へと伝わっていきます。 今や、当社の社員手帳は社内コミュニケーションツールの一つとして重要な位置づけになっています。

今後、社員手帳をどのようにレベルアップしていきたいですか?

少しでも使う人にとって便利な手帳になるように、今後も改良を重ねていきたいと考えています。 手帳へ掲載する情報は、社員アンケートの回答を参考にしながら適宜見直しを図るようにしています。 また、以前に比べて社員手帳の携帯率・利用率は高まりましたが、まだまだ向上の余地があります。 社員手帳は直接お客様の目に触れるものですので、企業イメージの表現も大切な要素の一つです。 バランスをとりながら、社員にとって魅力のある手帳にしていきたいです。 手帳は、老若男女すべての人の生活に欠かせないツールの一つです。 世間一般に、手で文字を“書く”ことの素晴らしさは見直される風潮にあります。 自社の手帳が、これまで以上に会社のメッセージを社員へしっかりと伝えることができるようなツールになるように、今後もさまざまな工夫をしていきたいと思います。