オリジナル手帳のNOLTYプランナーズ

インタビュー

インタビュー

経営企画本部 経営管理室 室長
白岩 貞光 氏

ピジョンハーツ株式会社 様

■Profile

育児を核とした生活支援事業を展開する、ピジョン株式会社による100%出資のグループ会社。 1999年の設立以来、ピジョンで培ってきたベビー研究のノウハウを活かして、保育園、幼児教育、院内保育園など、子育て支援にまつわる事業、サービスを幅広く展開している。

貴社について説明してください

当社は、ピジョン株式会社のグループ会社の1つとして、1999年に設立しました。 主な事業内容は、認可・認証保育園の運営、事業所内・院内保育施設の受託運営、幼児教育施設の運営、ベビーシッターサービスの提供です。 育児用品のリーディングカンパニーである、ピジョン株式会社の実績を基に、子育て支援サービスを提供しています。 当社の場合、職場が各地に点在し、それぞれの社員が離れた場所で働いています。 そのため、社員の多くが会社とのつながりを実感しづらい環境にあります。 社員たちがピジョンハーツに所属していることにこれまで以上に誇りをもって働けるようになるにはどうすれば良いのか、ということが会社の大きな課題でした。

社員の帰属意識を高めることは、どこの企業でも課題の1つですよね

親会社であるピジョンでは、創業以来「愛」を企業理念として大切にしてきました。ところが、社員のほとんどが専門職ということもあり、企業理念よりも個人のスキルアップを重視する傾向にありました。
しかし、ピジョンの「愛を生むのは愛のみ」という社是や、企業としての考え方を、商品やサービスとして具現化するのは、現場で働く保育士をはじめとする社員1人ひとりです。 社員たちに、ピジョンとしての共通の軸を心に抱きながら働いてもらうためにまず着手したことが、2007年開講の「ピジョンハートナーオープンカレッジ」という全社員対象の集合研修でした。

どのような特長がある人材育成システムなのでしょうか

それまでの当社の社員教育は、職場単位での研修が中心でした。「ピジョンハートナーオープンカレッジ」は、全社共通の社内教育として構築した人材教育システムです。
名前にある「ピジョンハートナー」とは、“ピジョンのスタッフとしての理念やこころを持ち、子どもの成長のそばにいるにふさわしい人として、その役割を果たせる人、ピジョンを体現できる人”を表す造語です。社員が、主体的に学び、体感し、考える場を創出することをめざしています。 保育士としての専門知識はもちろんのこと、ピジョングループの一員としての企業マインドをはじめ、マナー、ホスピタリティ、危機管理等を3年間かけて学びます。 その他、事業部ごとの専門的な研修、施設での具体的な事例や最新の情報を共有する研修や、外部研修、特定のスキル・目的・役職にあわせた研修を定期的に開催し、組織、知識、意識を高めていきます。
当社の社員手帳は、そうした人材育成システムの構築とともに、本社と施設の一体感を構築し、社員の会社に対する理解や認識を高めるツールとして導入されたのです。

社員手帳のコンセプトをお聞かせください

当社の社員手帳は、人材育成システムの名称から「ピジョンハートナー手帳」という名前で親しまれています。 導入の目的は、ピジョンの理念・ハート(こころ)、会社が求める保育者としての資質をもち、その役割を理解して行動できる人を育成する、また、ピジョンへの帰属意識を高め、その事業価値や喜びを共有し、「ピジョンらしい」「ピジョンの品質」の体現することです。
正しく、深く、ピジョンらしさを感じられるように、企業理念やコンプライアンス、経営者の思い、マインドバリュー(めざすべき社員像)などを掲載し、理念や方針の浸透をめざしています。

社員手帳をどのように活用されていますか

新入社員研修では、手帳をテキストとして活用しながら企業倫理指針(コンプライアンス)について説明しています。新入社員の頃から、社員手帳に企業理念やコンプライアンスなどの大切な情報が掲載されているということを社員に意識づけることがねらいです。
また、事業部ごとの研修でも手帳をテキスト代わりに活用し、上司自らも社員手帳を使いながら研修を進めています。
企業理念や方針を改めて研修で取り上げることは社員から好評で「会社のことを知った上で働くことはとてもよいことだと思います」といった声が多く聞かれるようになりました。

社員手帳そのものへの工夫や浸透させるために工夫したことはありますか

導入1年目には、社員手帳を配布するようになったことを知らせるポスターを作成し、各職場に配布。ピジョンのコーポレートカラーである赤を表紙としたものが1年目のもの。2年目のネイビーブルーの表紙にも赤いステッチを施した。

当社では、大切なお子様を安全にお預かりするために、業務中に手帳を携帯させることはありません。 しかし、日常的に使用するものですので、会社として重点的に伝えていきたい情報を、毎年更新しています。 07年度版では突然の体調不良時に役立つ「子どもの感染症一覧」、災害時に子どもたちを守るための「災害時行動マニュアル」、08年度版には「PIGEON-HEARTNER宣言」、09年度版には、事故の対応方法をまとめた「危機管理委員会について」な ど、保育業務に役立つ情報を提供してきました。 さらに09年度版には、手帳に挟み込めるサイズの分冊「PIGEON-HEARTNER DIRECTORY」を作成し、手帳本体との2部編成で、ピジョングループの社是、企業倫理指針、社長メッセージを盛り込みました。

さらに、09年度版は、環境への配慮 からカバーのないタイプの手帳をつくり、社員にカバーの再利用を呼びかけるなどの工夫もしています。

導入後、社員に“変化”はありましたか

会社の行事や研修の際には、社員たちが自主的に手帳を携帯して参加する姿が見られるようになってきました。 研修の導入当初は、“強制”というイメージで捉えている人も多いようでしたが、しだいに、期待が増しているようです。 研修の際に「あなたはピジョンハーツをどんな会社にしていきたいと思いますか」という質問を投げかけると、手帳の冒頭に掲載している企業理念や会社からのメッセージに使われているキーワードが端々に見られるようになってきました。
1年目の報告書と2年目、3年目の報告書を比べても、明らかな意識の変化を読み取ることができます。 「次の研修ではどんなことが学べるのでしょうか」というような前向きな質問や意見が積極的に出てくるようになり、帰属意識が高まってきています。 社員手帳が、会社のメッセージを伝えるツールとして、社員の意識に大きく影響していると実感しています。

手帳をどのように改善していきたいですか

手帳を配布するようになってから、今年で3年目。 社員たちが、使いやすいものなのかを見直す時期が来たと考えています。 調査し、社員の満足度を高めていけたらと考えています。
また、研修で業務の効率化を図れる手帳活用方法を説明して、より研修と連動させながら社員手帳の浸透を図っていくことも課題です。 当社のように各地で社員が働いている企業は、社員たちへメッセージを出しつづけなければ、会社と社員との接点が希薄になってしまいます。 社員手帳は、会社と社員が“つながっている”と実感できるツール。 社員手帳を通して、社員1人ひとりに「ピジョンのシャワー」を浴びてもらえるようにしていきたいですね。