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2022.03.29

SDGs達成のために会社でできることとは?取り組みにおける注意点も解説



近年、SDGsに取り組む会社が増えています。SDGsへの取り組みとして、会社でできることを考えている方も多いでしょう。

この記事では、SDGsのために会社ができることを中心に、会社がSDGsに取り組むべき理由や取り組みにおける注意点を解説します。

SDGsのために何をすればよいのか悩んでいる方はぜひご覧ください。

目次

会社がSDGsに取り組むべき理由とは




SDGsとは持続可能な開発のこと。日本だけでなく、世界的に取り組みが行われています。SDGsは、すべての組織が、パートナーシップを組みながら達成すべきゴールでもあります。

近年SDGsに取り組む会社が増えている理由の一つが、企業価値の向上 です。 しかし、SDGsへの取り組みで得られる効果は、企業の価値を高めることだけではありません。会社がSDGsに取り組むべき理由を6つ解説します。



①消費者の購買行動を促進する


SDGsに取り組むことで、消費者の購買行動を促進できる可能性があります。企業がSDGsに取り組んでいることを知ったとき、何らかの行動を起こす消費者は約7割 。非常に高い割合だといえるでしょう。

消費者が起こす行動の内容としては、次のような例があります。


●企業や商品などのWebサイトを閲覧する
●商品を購入する
●家族や友人に話をする



▼企業のSDGsに対する取り組みを知った上で取った生活者の行動とその割合(複数回答)


参照:NOLTYが取り組むSDGs貢献


つまり、SDGsに取り組むことは商品やサービスの認知度を高め、購買行動を促進すると言えます。



②価格競争から脱却できる


SDGsに対する消費者の意識が高まると、商品を選ぶ際に「SDGsに配慮した商品か」が考慮されるようになります。つまりSDGsに配慮していることはそれだけで付加価値があるのです。低価格にせずとも商品が売れるため、価格競争から脱却できます。



③海外進出に役立つ


SDGsは日本だけでなく、世界的な取り組みです。そのため、SDGsに配慮することで海外でも高評価を得られる可能性があります。




④将来的に必須項目になる可能性がある


SDGsは、現在は企業などが任意で行っている取り組みです。しかし、これから本格的に資源不足が差し迫ると、企業にとっての必須項目となる可能性があります。

また、SDGsを重視する消費者や取引先が増えれば、実質的な必須項目となる可能性もあります。必須になってから、それまでの習慣などをすべて変えるのは大変です。

今から少しずつ取り組んでおくと、将来の負担を減らせるでしょう。



⑤コスト削減につながる


SDGsに取り組むことは、コスト削減に繋がります。例えば、パッケージを今までよりひとまわり小さいものに変えれば、その分材料費が減らせます。また、使い捨て容器の使用をやめることでも同様です。

SDGsへの取り組みは、コスト削減に頭を悩ませている企業にこそ向いています。



⑥人材の確保につながる


SDGsというと環境への取り組みが注目されがちです。しかし、SDGsの中には人に関わる項目もあります。例えば、「ジェンダー目標を達成しよう」「働きがいも経済成長も」などが該当します。

これらの目標が達成できている会社は働きやすい会社です。そのため、優秀な人材を確保しやすく、また人材の流出が少ない状況を作れるでしょう。





SDGs達成のために会社でできること4選





SDGs達成のために、会社ができる代表的な取り組みは次の4つです 。

●プラスチックの廃棄を減らす
●リサイクル製品やエコ製品を使う
●社員のワークライフバランスの改善
●ジェンダーハラスメントの解消

それぞれの項目について、詳しく解説します。




①プラスチックの廃棄を減らす



プラスチックの廃棄削減は、SDGs目標14「海の豊かさを守ろう」に関連する項目です。

プラスチックは、その便利さゆえにさまざまな場所で使われています。今いる場所から周囲を見渡してみると、あらゆるところにプラスチックが使われていることがわかるでしょう。

プラスチック以外の素材の多くは、ゴミとして捨てられても自然の力で分解されます。しかし、プラスチックは自然に分解されません。

捨てられたプラスチックが、最終的にたどり着く場所は海です。そのため、流れ着いたプラスチックによる海洋汚染が問題とされています。

プラスチックの廃棄を減らすための具体的な取り組みの例は次の通りです。

●パッケージに使うプラスチックを減らす
●使い捨て製品の使用をやめる
●プラスチック部分に別の素材を使う

廃棄するプラスチックの量を減らすことは、海洋ゴミを減らし海を守ることにつながります。無理せずできることから取り組みましょう。



②リサイクル製品やエコ商品を使う



リサイクル製品などを使うことは、SDGs目標12「つくる責任つかう責任」に関連する項目です。この目標は、より少ない資源でよりよい商品を得られるようなサイクルを目指すことを意味しています。

製品の生産には、多くのエネルギーや資源を利用します。現在、人間が消費している資源は生産している資源より多い状態です。そのため、このままでは将来的に地球の資源が枯渇してしまいます。

リサイクル製品やエコ商品を使うことで、地球全体のエネルギー使用量削減につながります。

企業で使いやすいリサイクル製品の例は次の通りです。

●ダンボール
●トイレットペーパー
●結束バンド

ダンボールやトイレットペーパーは紙を、結束バンドはペットボトルなどをリサイクルしたものが販売されています。



③社員のワークライフバランスの改善



社員のワークライフバランスは、SDGs目標8「働きがいも経済成長も」に関連する項目です。この目標は、すべての人が人間らしく働き、仕事にやりがいを感じられることを目指すものです。

日本では、労働時間の長さが課題とされています。

ワークライフバランスを改善する取り組みの例は次の通りです。

●時短制度対象者の拡大
●テレワークの推進
●会議時間などの見直し

ワークライフバランスの改善を行うことで、誰もが無理なく働けるようになります。企業にとっても社員にとっても、メリットの大きい取り組みです。



④ジェンダーハラスメントの解消



ジェンダーハラスメントをなくすことは、SDGs目標5「ジェンダー平等を実現しよう」に関連します。この目標は、性別を問わずすべての人に同じ機会が与えられることを目指すものです。

ジェンダーハラスメントの例は次の通りです。

●女性社員のみにお茶くみをさせる
●「女は家庭・男は仕事」などの固定観念に基づいた発言をする
●性別を理由に昇進に差が出る

昔からの慣行が現在ではジェンダーハラスメントとなっていることも多く、気付くのが難しいのも事実です。

しかし、ジェンダーハラスメントには企業イメージを低下させる恐れもあります。研修など、ジェンダーハラスメントを解消する取り組みを行って減らしていきましょう。




会社でSDGsに取り組むときの注意点





会社でSDGsに取り組むときには、いくつかの注意点があります。

まずは管理職が積極的に取り組むこと。部下に指示をするだけで管理職が積極的な行動を行わないのでは、「やらされている感」がぬぐえません。

無理のない範囲で取り入れることも重要なポイントです。SDGsとは「持続可能な開発目標」のこと。しかし、無理はいつか耐えられなくなりますから「持続可能」とはいえません。

同様の理由で、社員の負担を増やさないことも重要です。

さらに、社員との対話によって社員が「自分ごと」として捉えられるような機会を持つとなおよいでしょう。一人ひとりが自分ごととして取り組めるようになると、会社でのSDGsに関する活動がより活発になります。




さいごに


SDGsへの取り組みとして、会社でできることは多くあります。企業のイメージアップにもなりますが、それ以外にもさまざまなメリットが得られるでしょう。

リサイクル製品を使う・ワークライフバランスの改善など、すぐに取り組みやすい項目もあります。

ただし、SDGsの最大のポイントは「持続可能」です。無理せず負担のない範囲で取り組みを進めてみてはいかがでしょうか。




株式会社NOLTYプランナーズ